侍ジャパン・井端弘和監督が語る初戦の難しさ 21年東京五輪などを振り返り「トータルしたらやっぱり抑えること」守りからリズムつくる
◇11日 「ラグザス presents 第3回 プレミア12」 前々日練習(バンテリンドーム) 「ラグザス presents 第3回 プレミア12」に出場する野球日本代表「侍ジャパン」の井端弘和監督(49)が11日、大会直前の心境を語った。この日は初戦に先発する井上温大投手(23)=巨人=と、野手の清宮幸太郎(25)=日本ハム、栗原陵矢(28)=ソフトバンク=がバンテリンドームナゴヤで休日を返上して練習。ドームを訪れた指揮官は初戦の難しさを改めて語りながら、勝利をつかむために大切なことや戦いに向かう心構えを口にするなど、2日後に迫った本番に思いをはせた。 初戦まであと2日。3選手が休日返上で練習したバンテリンドームに姿を見せた井端監督が取材に応じ、本番目前の心中を語った。 「みんな1勝1敗で、怖いと思って見てました」。まず話題になったのは、既に開幕したA組について。世界ランキング2位のメキシコ、同3位の米国が初戦でいきなり負けた。意外かと聞かれると「これはある。日本もそうですし」と改めて初戦の難しさを口にした。 「前回のプレミアもそうでしたが、初戦、よく勝ったなと。やってる時は負けると思わないですが、後で振り返った時、よく勝ったなと思いました。五輪の初戦もそう」 自身もコーチとして参加し、大会初優勝した2019年プレミア12でも1次リーグ初戦のベネズエラ戦で苦戦した。先制され、逆転しても再逆転され、2―4の8回に一挙6得点し、何とか逆転勝ち。21年東京五輪の初戦・ドミニカ共和国戦も先制点を追いかける展開で、9回に逆転サヨナラ勝ちした。こういう苦戦も十分あり得る。ただ「なんかよく勝てたな、というのも味方につけないといけないのかなと思う」と話す指揮官は、そのために大事なことも改めて語った。 「最少点に抑えていけば、なんとかそういうこと(逆転)が起きるのかなと思う。(昨年の)ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の時も最終的にはよく守った、投手も抑えたということで勝てたと思う。打つのがクローズアップされたりするが、トータルしたらやっぱり、しっかり抑えてということかなと思います」。投手を含め、しっかり守っていくことを胸に刻んで戦う。 過去に苦戦した時のことは、こう振り返った。「自分も選手の時、負けてる時はやっぱり焦りましたよ。コーチの時は選手を信用するしかないし、大丈夫だ、大丈夫だと」。その心構えは監督になっても同じだ。選んだ選手を信頼し、絶対に勝つと信じて向かっていく。
中日スポーツ