体にいいナッツ5種でベストはどれ? がんや認知機能、血圧やコレステロールなどに効果
ピスタチオ
ピスタチオもすばらしいナッツで、脳機能や筋肉の制御に役立つカリウムを100gあたり970mgも含んでいる。ゼラツキー氏は、「カリウムは多くの人の食生活で不足しがちな栄養素なので、ピスタチオはお勧めです」と言う。 また、ピスタチオは光によるダメージから目を守り、認知機能の低下から脳を守るルテインとゼアキサンチンを豊富に含んでいると、米バージニア州在住の登録栄養士で『Prediabetes: A Complete Guide(糖尿病予備軍のための食生活ガイド)』の著者であるジル・ワイゼンバーガー氏は言う。 メッサー氏も、ピスタチオは9種類の必須アミノ酸のすべてを含む「完全タンパク質」だと語る。 ピスタチオにはビタミンB6とB1(チアミン)も豊富に含まれていて、これらは免疫力を高め、貧血を予防し、つわりを軽くする効果があると、米栄養・食事療法アカデミーの登録栄養士であるクリスティーナ・クック氏は言う。 さらにグッドソン氏は、「ピスタチオはナッツ類の中でもカロリーが低いほうなので、間食に最適です」と言う。
ブラジルナッツ
米農務省のデータによれば、ブラジルナッツ1粒にはセレンが約96μg(マイクログラム)含まれている。セレンは甲状腺の機能を健康に保ち、白血球を増やして病気や感染症に対する身体の抵抗力を高める栄養素だ。 しかしセレンは過剰摂取による毒性も強く、耐容上限量は1日あたり成人男性で400~450μg、成人女性で350μgとされる(厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より)。ブラジルナッツの食べ過ぎには注意が必要だ。メッサー氏は1日3粒までとするよう勧めている。 ブラジルナッツは悪玉コレステロール値を下げ、有益な腸内細菌の餌になる食物繊維の優れた供給源でもあるため、「脳機能のサポートと腸の健康の促進が期待できます」と、米スタンフォード・ヘルスケアの登録栄養士であるケイト・ドネラン氏は言う。 ブラジルナッツは鉄分も多く含んでいる。鉄分は、成長と発育を支え、肺から全身に酸素を運ぶヘモグロビンに欠かせないミネラルだ。