【高校野球】広島商が底力発揮、九回に突き放す 中国地区高校野球大会準決勝
【秋季中国地区高校野球大会準決勝 広島商6―3岡山学芸館】全員野球の広島商が土壇場の九回に底力を発揮し、岡山学芸館を突き放した。「追い付かれる嫌な流れの中、出場した選手たちが本当にやってくれた」と荒谷監督。3年ぶりの選抜大会出場に前進する勝利を喜んだ。 2024年秋の高校野球中国地区大会勝ち上がり表(組み合わせ表) 九回が象徴的だった。勝ち越しの4点目は、ともに途中出場の片岡亮の中前打と小池の犠打が起点だった。3―1の五回から登板した大宗は「同点になったのは自分の責任。打って返したかった」と野選を誘う遊ゴロ。直後の2死満塁のピンチも無失点で踏ん張り、笑みがこぼれた。 四球や失策絡みで失点を重ねたが、追い付かれても慌てない姿に強さが見える。「終盤勝負に持ち込んで勝つイメージをずっと意識してきた」と西村主将。2ストライクに設定しての打撃練習など普段から磨き上げてきた集中力が生きた。 選抜出場を有力にした余韻に浸ることなく、米子松蔭との決勝に臨む。荒谷監督は「県大会も中国大会も優勝を目標に戦ってきた。あと一つ、全員の力を合わせて勝ちたい」。狙うは、1993年以来となる中国チャンピオンの座だ。
中国新聞社