早生まれは「中学受験に不利」って本当!? 中学受験に向いている子どもの特徴とは
「競争適性」のある子は中学受験に向いている
中学受験のし烈な競争の中で、子どもが備えるべき大事な要素が「競争適性」です。 東京のある大手塾では、子どもの成績が、クラスのみならず座席順にまで影響を及ぼすシステムを導入しています。テストの結果が良ければ前のほうに座る、成績が振るわなければ後ろへ。子どもは全員が序列化され、競争が常に子どもたちの日常に影を落とします。 このシステムがもし、“普通の子”が中心の高校受験に導入されたら……? 精神的なプレッシャーで病んでしまう子が続出するでしょう。大人ですら耐えがたいプレッシャーが、10歳、11歳の子どもにのしかかっているのが中学受験の現状なのです。 ところが、競争適性のある子どもたちは、これをまるでゲームのように楽しむことができます。偏差値やクラスが下がっても心が折れることなく、ライバルに追いつこうと闘志を燃やし、勉強への意欲へとつなげます。こういった子にとって、し烈な受験はむしろ「成長のきっかけ」となるでしょう。 偏差値やクラスが上がると、ライバルをしのぐ喜びで自己肯定感が満たされます。スポーツで、敗北をバネにがんばれるタイプの子も同じで、中学受験向きの子どもと言えるでしょう。反対に、いわゆる“普通の子”が現代の中学受験に参加するには、強いプレッシャーに耐えられる競争適性が必要なのです。
・「競争適性」の低い子は心身に悪影響がある
競争適性の低い子が中学受験に「参戦」してしまうとどうなるのでしょうか。 「うちの子どもが受験ストレスで嘔吐してしまって」 「子どもが円形脱毛症になってしまいました」 「うちの子はアトピーが悪化して、かきむしって困っています」 これらはすべて、実際の保護者の会話です。さらに、NHKの番組『ニュースウオッチ9』でも、東京の心療内科に、中学受験のストレスで心身に不調が出た小学生の受診が相次いでいるという報道がありました。軽い気持ちで始めた受験でこんなことになるとは……と後悔する保護者の姿がそこにあったのです。