【びわこボート・GⅢオールレディース】遠藤エミが快勝V 〝年またぎ〟連続優勝で新年スタートダッシュ
びわこボートのGⅢオールレディース「ビーナスちゃんカップ」は9日、最終日の12Rで優勝戦が行われ、1号艇の遠藤エミ(36)=滋賀・102期=が逃げて勝利。昨年末のPGⅠクイーンズクライマックスに続く2節連続、通算では46回目の優勝を果たした。2着は2号艇の平高奈菜、3着は3号艇の今井美亜が入り、3連単も790円と人気の決着で幕を閉じた。 【ボートレースPGⅠ第1回スピードクイーンメモリアル出場者表】 ■ヒロイン 難条件も乗り越えて遠藤が堂々の凱旋(がいせん)ゴールを駆け抜けた。 7R以降中止となった5日目と変わらず、最終日も強風のため4Rから安定板を装着。さらに優勝戦本番は「起こす直前から強くなって難しかった」と展示とは全く異なる追い風6メートル。それでも「全力で行った」とコンマ14のトップSでハナを切ると1Mをきっちり先マイ。後続を一切寄せつけない圧倒劇を披露した。 今節はまさかの新ペラからのスタート。4日目からは安定板もつくなど悪条件も重なってか、「ペラが定まらなかった」と調整も難航。それでも出番のなかった5日目には「ペラがきたのでやってみよう」と整備を敢行。「足的には優勝戦が一番良かったと思う」。土壇場で機力アップにも成功し、最高の結果につなげてみせた。 昨年末は史上初の女子ビッグ春夏連覇と、また一つ偉業を成し遂げた。それでも「常に強くなりたいと思っている」とさらなる高みを目指すだけあって一喜一憂はしない。来月には新設されたPGⅠ「スピードクイーンメモリアル」も控えるが、「男の人よりも(賞金を稼ぐ)チャンスがあるので」と見据えるのはあくまで年末の最高峰の舞台。歴史を塗り替え続ける女王が、新たな記録達成へ最高のスタートダッシュを決めた。(古賀正史) ◆遠藤エミ(えんどう・えみ)1988年2月19日生まれ。滋賀県日野町出身。八幡商高卒業。登録番号4502。2008年5月、びわこでデビューの102期。12年11月に鳴門で初V。GⅠは17年12月の大村クイーンズクライマックスで初制覇し、24年蒲郡での同大会で女子最多となる5度目のV。22年3月には大村クラシックを制し、史上初の女子のSG覇者になった。一般戦も含めた通算では159優出46V。154センチ、46キロ、A型。