大谷翔平はなぜ水泳を習っていたのか?「タイパ重視の子育て」が危ない納得の理由
こうした「スポーツの副業」とでも言うべき行為は、コスパやタイパで考えたらムダなはずです。一定の時間があるなら、そこで野球だけやっていたほうが、一見、有利に思えるでしょう。しかし、同じものばかり詰め込んでいたら、いずれ怪我をするか、ストレスでパンクするかしてしまいます。 一方、いろいろな競技をやることで、体の使い方に対する理解が深まります。また、ピンチに陥ったときのメンタルの保ち方なども多角化することができるでしょう。 勉強も同様で、国語力をつけることで、広く言語に対する理解が深まり、英語の成績も向上することが多いのです。 コスパ・タイパ至上主義でいれば、結果的に失敗します。パソコンのハードディスクがいっぱいな状態と同じで、余白の部分がないことで新しいものが入ってこなくなるのです。 余白とは、決してムダではありません。まさに伸びしろそのものだということを忘れてはなりません。意識的に、もっと余白をつくりましょう。 子どものスケジュールに余白を持たせるために、まずは、親自身がそれに取り組むことです。親子でなにもせず、だらだら過ごす週末を設けるのもいいでしょう。
もし、「だらだら時間」を気持ちいいと感じることができなかったら、自分が相当に古くなっているのだと気づいてください。 コスパ・タイパに秀でた人が優位だったのは、過去の話です。コスパ・タイパという概念自体がもう古いのです。それは、とっくにAIにバトンタッチされています。いつまでも握りしめていないで、一刻も早く手放しましょう。 ● あえてアナログな時間を 持つことでぐんと伸びる パソコンもスマホもなかった時代、画像で見る娯楽と言えばもっぱらテレビでした。一家のリビングに置かれたテレビからは、ニュース、ワイドショー、連続ドラマ、歌番組、アニメ……と、そのときにチャンネル権を持つ人の希望に合わせ、いろいろな放送が流れていました。 私の家も同様で、好きな番組を見られるときも、そうでないときもありました。でも、結果的に関心がないものを見て、自然と知識の幅が広がっていきました。 しかし、スマホのユーチューブでは、自分の好きなものが見られます。好きなものだけ何度でも繰り返し見ることができるし、関連するものが次々と紹介されるから、なおさら「好き」を極められます。