【JJドラマ部】2024年本当に面白かったドラマTOP10【ネタバレあり】|JJ
小説&エッセイが原作のドラマが高評価
イマ:私が4位に選んだのは『舟を編む ~私、辞書を作ります~』です。過去に映画、アニメ、漫画にもなった不朽の名作ですが、今回は主人公を馬締光也(野田洋次郎)から岸部みどり(池田エライザ)に変えて、年代の設定もコロナ禍が絡む2020年頃をラストに持ってきてるんですが、これが素晴らしい改変になりました。 小林:映画の『舟を編む』(2013年)は観ましたよ。そういえば、この小説はイマイズミさんが編集長をやってたときの「CLASSY.」(光文社)で連載してたんですよね。 イマ:2009年連載開始なんで、もう15年前ですね。時が経っても、主人公を変えても、辞書作りという地味な仕事に対して真摯な思いで取り組む人々を描いたストーリーは色あせないんだなと実感しました。 小林:主人公のみどりはファッション誌から辞書編集部に異動しますが、『地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子』(2016年/日本テレビ系)もファッション誌志望の主人公が校閲部に配属される話でした。 イマ:華やかな職業という印象を持たれがちなファッション誌編集部ですが、辞書編集部や校閲部くらい地味な作業が多いですよね…。 小林:弁当を手配して、早朝にロケバスでスタッフをピックアップして、撮影が終わったら、写真を整理して、レイアウトに回して…の繰り返し。下っ端ADかってくらいブラックですよね(笑)。※昔の話です イマ:そして、5位はかぶりましたね。『クラスメイトの女子、全員好きでした』は今年最大のダークホースでした。 小林:深夜のドロドロ不倫ドラマ沼に咲いた一輪の花でした(笑)。まるでNHK「中学生日記」みたいなテイストの生徒たちがわちゃわちゃは、見てるだけで楽しくなりました。 イマ:ベルマーク集めとかタイムカプセルとか、昭和世代にぶっ刺さるエピソード満載だったし、中学時代の枝松スネオを演じた及川桃利くんが特に良かったですよね。 小林:その中学時代のナレーションを声優が本職の木村昴がやってるのも、なんか得した気分。 イマ:爪切男さんの同名エッセイ(集英社)をこんなふうにドラマに仕立てるのって結構大変だったと思うんですが、現代パートを絡めることによって、よりノスタルジックになった気がします。 小林:私、このドラマを褒めてたら制作スタッフの方にSNSを通じてお礼を言われましたよ(笑)。 イマ:私も集英社の文芸部長に間接的にお礼を伝えられました(笑)。 小林:エゴサするほど作品への愛情があふれてるってことですよね。