【京都金杯】サクラトゥジュール 来日いきなりキング導いた「また一緒に重賞を勝ててうれしい」
「京都金杯・G3」(5日、中京) 京都金杯は6番人気のサクラトゥジュールが来日したばかりの英国女性騎手キングとの再コンビで接戦を制し、重賞2勝目を挙げた。2着は4番人気のウォーターリヒト、3着は2番人気のロジリオン。中山金杯は4番人気のアルナシームが力強く抜け出し、こちらも重賞2勝目。2着には6番人気のマイネルモーント、3着には8番人気のボーンディスウェイが入った。 新春の中京で桜が満開だ。直線で馬群をさばき、鋭く伸びた6番人気のサクラトゥジュールが重賞V2を飾った。2年連続で来日した英国の女性騎手キングは、昨年のAJCC(チャックネイト)、東京新聞杯(サクラトゥジュール)に続く3つ目のタイトル獲得となった。「また一緒に重賞を勝ててうれしい」。今年の来日1週目での会心勝利に笑顔を見せた。 名手の手綱さばきが光った。道中は中団やや後方のインで脚を温存。3角過ぎから徐々に押し上げ、直線は進路を探しながらだったが、残り1Fで前があくとエンジンは一気にフルスロットルへ。押し切りを図るロジリオンをパスすると、最後はウォーターリヒトの追い上げを首差で退けた。 昨年の東京新聞杯のリプレーを見ているかのようなレースぶり。「同じプランでした。前半リラックスした分、今回も最後に勝負強い脚を見せてくれましたね」と鞍上。明け8歳を迎え、今回は去勢明け初戦でもあったが、「レース前もいい意味で気合が入っていて元気いっぱいでした」と衰えなしを強調した。 馬主である「さくらコマース」の全尚烈会長は「年初めに最高ですね」と笑顔満開だ。「サクラ」の冠名が金杯を勝つのは95年の中山金杯(サクラローレル)以来30年ぶり。「ローレルはその後に有馬記念を勝ちましたからね。この馬も幸先のいいスタートが切れましたし、無事なら東京新聞杯(2月9日・東京)連覇を目指したい」と会長。老いてなおたくましいサクラが、マイル路線を鮮やかに彩りそうだ。