岩倉市の水道水の一部から高濃度のPFAS検出 愛知県が”濃度を薄める”対策に乗り出す
県営水道の水と混ぜることで…
愛知県岩倉市の水道で、高い濃度の有機フッ素化合物=PFASが検出されたことを受け、県は、県営水道の供給量を増やし濃度を薄める対策をとると発表しました。 有機フッ素化合物=PFASのうち、PFOSとPFOAの2つの物質について、人体への有害性が指摘されています。 国は、この2つの物質について水道水1リットル当たり50ナノグラムの以下の濃度になるよう暫定目標値を定めています。 岩倉市では、今年5月から9月にかけておこなわれた調査の結果、水道に地下水を使用している一部の地域で、1リットル当たり、49ナノグラムが検出されました。 暫定目標値以下であるものの高い数値だったことを受け、愛知県の大村秀章知事は3日、PFASが検出されていない県営水道の水を供給し、濃度の高い地域の水道水と混ぜることで、濃度を薄める対策をとることを明らかにしました。 岩倉市によりますと工事の準備はすでに始まっていて、来年度には濃度を薄めた水道水を供給できる見通しです。
豊山町での検出「原因調べる必要ない」
PFOSとPFOAをめぐっては、2020年度に愛知県豊山町で175ナノグラムが検出され、別の水源に切り替えられています。 大村知事は、この件について「因果関係を調べるには膨大な時間と費用がかかる」としたうえで、「いまはその水源を使ってないので原因を調べる必要はない」との見解を示しました。