「着物の着付けと日本人のビジネスの進め方には、共通点があると感じます。」『クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパン』代表取締役社長・若月貴子さんの着物の時間。
「金工工房『アトリエNOBU』の芝原伸子さんは自由な発想で帯留を作られていて、作品の中にはたこ焼きの帯留もありました。ドーナツもできるんじゃないかしら、とひらめいてお話しすると、その場でラフスケッチを描いてくださって。素敵なドーナツの帯留に仕上がりました(下写真)」
この帯留を軸にした楽しい計画も温めているという。 「これまで日本法人の従業員に向けた年頭のビデオメッセージには着物で臨んできたのですが、今後は世界各国のメンバーが集まるグローバル会議にも着物で出席してみたいな、と。この帯留を皮切りにして、きっとどこの国の方とも話が弾むと思います」 国内の市場が縮小する中、逆に海外から着物に注目が集まっているともいわれる。 「そうですよね。でも、海外の方が帯を買われて、壁掛けとして飾っているなんて聞くと、少し寂しい。やはり我々日本人が着ていかなくては。今回の着物を通じて、夏物、そして小紋をもっと揃えたくなりました。折々着物を楽しんでいきたいですね」
若月貴子 さん わかつき・たかこ 『クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパン』代表取締役社長 『西友』、コンサルティングファーム『経営共創基盤』を経て、2012年『クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパン』入社。’17年代表取締役社長就任。コロナ禍を経ても出店拡大、業績回復を遂げ、快進撃を続けている。
撮影・青木和義 ヘア&メイク・面下伸一 着付け・斉藤房江(きもの円居) 文・西端真矢 撮影協力・山形緞通 東京ショールーム
『クロワッサン』1121号より
クロワッサン オンライン