義務教育を受けられなかった人が通う「夜間中学」を県内で設置するか検討する県教育委員会の協議会が初めて開かれ、出席者からは「県が主体となって設置するのが良い」といった意見が上がりました。 この協議会は、夜間中学の設置の必要性などについて意見を交換しようというもので、有識者や学校関係者など9人が出席しました。 「夜間中学」は夜の時間帯に授業を行う公立の中学校で、さまざまな理由で小中学校を卒業できなかった人、病気や不登校などにより学び直しを希望する人、母国で義務教育を修了していない外国籍の人などが対象です。 文部科学省は、各都道府県に少なくとも1校の設置を求めていて、今年4月現在、24の都道府県で53校設置されていますが、県内にはありません。 一方、今年7月までに県内で行われたニーズ調査では、「学んでみたい」などと夜間中学が必要だとする回答が全体の3割を超えていて、県教委では「ニーズが一定程度ある」と捉えています。 ＊県心の健康センター　水上みどり主幹・所長代理 「引きこもりや不登校から抜け出して自分の社会参加を考えたときに、学び直しをしたいという人もいる」 ＊富山市教育委員会　宮口克志教育長 「県西部に外国人の方が多いのではという意見もあったし。設置主体とすれば、県の方で設置していただければこういった県全域のニーズに対応できる施設になるのでは」 25日の会合では、県全体でニーズがあることから、「県が主体となって設置するのが良い」という声が多く上がりました。 次回の会議では、目指す学校の姿などについて意見を交わす予定です。