ゴルフの日24時! 同じラウンドが3倍の経験になるゴルフが上手くなる「時間術」とは?
普通のアマチュアにとって、コースでのラウンドは楽しい時間であると同時に、貴重な経験の場でもある。ラウンドの機会を有効に生かし上達につなげるカギは「時間の使い方」にある。2024年12月号の「月刊ゴルフダイジェスト」ではその秘訣を年間250ラウンドする小野寺誠プロに聞いているので「みんゴル」でも紹介しよう。
小野寺誠プロ 1970年生まれ。16歳で渡米しゴルフを学び、帰国後96年にプロ入り。 年間250ラウンドする現場主義の実戦派コーチ。
コース入りはスタート時間の80分前厳守!
普通のアマチュアにとって、コースでのラウンドは練習の場ではなく貴重な「本番」。毎回ベストスコアを出したいし、仲間よりいいスコアで回りたい。しかし、本当に上手くなりたいのであれば、この考え方には大きな問題があると、ラウンドレッスン経験豊富な実戦主義コーチ小野寺誠プロは言う。 練習場での練習はあくまでスウィング作りが主であって、スコアメイクやコースへの対応、マネジメントのプラクティスにはならない。もちろんラウンド自体が練習にはなるし「本番」でしか得られない経験もある。しかし本当の意味でスコアを作れるようになるためには、気楽なエンジョイゴルフとも、スコア至上モードの「本番」とも少し違う、集中力を持った実戦練習の場が必要なのだ。 たとえばスタート前。一般的に「スタート1時間前にコース入り」と言われるが、実際はこれでは意外にバタつきがちで、ティーオフ時間に慌ててティーイングエリアに駆けつけたり、もう少しやりたかったパッティングを早めに切り上げるハメになることも多い。 小野寺プロはあと20分余裕を持って「80分前」にコースに来ることで、1日を自分のペースで過ごすことができ、スタート前にも必要十分な準備ができると話す。 「朝からバタついてプレーに入ると、落ち着くまでの最初の数ホールは上の空で経験になりません。ましてそこでOBを連発したりしたら、残りホールのモチベーションや集中力も下がってしまいます。 熱心に練習場に通う割にスコアにつながらないアマチュアの多くはこれこそが不足しており、もっとコースで実用的な経験値を稼ぐ必要があるというわけだ。 しかしアマチュアには、プロの練習ラウンドのようなスコア無視の練習プレーはしにくい。だからこそスコアにこだわりつつ、ちゃんと実戦経験が蓄積されるようなラウンド術が必要なのだ。 「コースでの普段のプレーをより大きな経験に変えるには、時間の使い方が肝心なんです。練習量も多くコースにも出ているのにスコアが伸びない人は、時間の使い方が下手でラウンドの経験をことごとくムダにしています。練習に徹したプレーをしたりスコアを度外視する必要はないし、極端にストイックなことも求めません。些細なひと工夫で、同じ1日のラウンドを普段の3倍の経験にできるので、ぜひ意識改革してほしいですね」 たとえばスタート前。一般的に「スタート1時間前にコース入り」と言われるが、実際はこれでは意外にバタつきがちで、ティーオフ時間に慌ててティーイングエリアに駆けつけたり、もう少しやりたかったパッティングを早めに切り上げるハメになることも多い。 小野寺プロはあと20分余裕を持って「80分前」にコースに来ることで、1日を自分のペースで過ごすことができ、スタート前にも必要十分な準備ができると話す。 「朝からバタついてプレーに入ると、落ち着くまでの最初の数ホールは上の空で経験になりません。ましてそこでOBを連発したりしたら、残りホールのモチベーションや集中力も下がってしまいます。 朝イチのティーショットからすべてのプレーを自分の血肉にするためには、スタート前の準備が肝心なんです。たとえばショット練習の前にまずパッティンググリーンに行き、朝の移動で鈍ってしまった目や手のひら、足の裏を“起こす”ことから始めてほしい。そうすればドライビングレンジでの球打ちも、単なる“ウォーミングアップ”ではなく、その日のスタートに向けた有効な準備に使えるんです」 スタート前のドライビングレンジも同じ。ここでいい球を打つことに意味はないし、あまつさえここで「練習」に励んでも上達には寄与しない。目的を持って、限られた時間と球数を有効に使うことが、その日のラウンドに生きるのだ。