戦争の時代を生きた人たちの記憶を受け継ぐ「平和祈念展in栃木」
来年(2025年)、戦後80年となる中、戦争から生きて帰ってきた人たちの記憶を次世代に伝えようという企画展が宇都宮市で開かれています。 この企画展は、東京都新宿区にある平和祈念展示資料館が全国を巡回して開いているもので、栃木県での開催は初めてです。 戦争で多くの兵士が必要になった際、男性を集めるための命令書通称「赤紙」にシベリアに抑留された人が飢えに耐えかね、現地の労働者が持っていたパンと両方の袖を交換した防寒具。 会場には、県内に関連する資料も含めて144点が展示されています。 兵士に関係するコーナーでは、真岡市出身の軍医が出征先のパラオ諸島や東部ニューギニアで描いた風景のスケッチがあり、戦争が激しくなると、絵を書くことはできなくなりました。 また、シベリアで抑留された鹿沼市出身の男性が収容所から家族に送った葉書には「自分も近いうちに元気な姿で帰りますから」と書かれていて、戦後も続いた苦難が伝わってきます。 男性は8年間の抑留のあとに日本に戻り、残った日本人を「救出すべきだ」と手記を寄せました。 この企画展は、今月(12月)24日まで開かれています。
とちぎテレビ