【高校サッカー選手権】東海大翔洋、圧巻12得点で天竜を退けブロック決勝進出 FW釜下諒が誕生日に3発
10月12日、第第103回全国高校サッカー選手権静岡予選1次トーナメント3回戦が県内各地で 行われた。今大会初戦のシード校・東海大翔洋が天竜と対戦。大量12得点を奪いブロック決勝進出を決めた。 【フォトギャラリー】東海大翔洋 vs 天竜 「怪我を心配している選手もいるのですが、最初だからベストで行きたかった。予定通りのメンバーで、まず初戦を戦えました」と、東海大翔洋・太田恒治監督はまずはホッとした表情を見せた。 序盤からポゼッションで圧倒する東海大翔洋に対し、試合前に緊張感をみせていた天竜も気持ちを前に向かせ食らいついて行く。しかし14分、東海大翔洋がMF7小關雄史のゴール正面からのシュートのこぼれ球をMF6西端健が押し込み先制すると15分にはFW11原田十和、23分にはMF9藤倉凰義、30分にはMF8西田堅翔と効果的に得点を重ね、4-0とリードして前半を折り返す。 圧倒しながらも4得点の前半に「前半はちょっと堅かったです。思ったより相手のディフェンスラインとかフィジカルが結構高かった。シュートミスも多かったし、課題のシーンは多かった」と感じた太田監督は「決定率。そこが上がらなければ負けに繋がる。技術的なミスなのか?選択的ミスなのか?(前半は)明らかにシュートミスというか決定力不足だから。(今はそれが)OKじゃない時期じゃないよね」と発破をかける。 すると指揮官の言葉にすぐさまイレブンが応える。サブメンバーを交代で5人加えた後半。41分にMF17吉井涼がゴールネットを揺らすと44分にはFW18釜下諒、46分には吉井が2点目と立て続けにゴール奪い7-0に。さらに1点を加えた東海大翔洋は60分にはゴール前で浮き球の折り返しを釜下がゴール右隅に沈めると、74分にはその釜下が相手DFのパスミスを奪い、後半だけでハットトリックを達成。試合前に「今日は(誕生日だから)一発やってこい!」とチームメイトからの激励に自らの3発で華を添えた。 試合はその後に2点を追加した東海大翔洋が大量12得点で天竜を一蹴。決勝トーナメント進出をかけたブロック決勝に駒を進めた。 80分間、攻守に渡り献身的にプレーを続けた藤倉は「試合開始前から結果よりも内容にこだわろうって話していたのですが、前半は堅くてうまくいかなかった。後半は途中選手とかも良い形で入れたので大量得点が取れました」と総括すると「このチームは攻撃パターンがいっぱいある。クロスも取れるし、中央からも取れるし、どこからでも攻められる。練習からみんなで気を締めて優勝を目指したいです」と意気込みを見せた。 見事にバースデーハットトリックを決めた釜下は「後半から出てきた選手がチームに勢いをつけるっていうのは、今後勝つためには大事なのでそこを意識しました。他にも決められるシーンがあったので、決勝トーナメントのためにちゃんと修正していきたい」と大勝にも慢心はない。そして「先や周りのことはあまり気にせずに自分たちは自分たちに集中して一戦一戦、戦っていきたいです」と抱負を口にした。 (文・写真=西山和広)