"大鵬の孫”納谷幸男が仮面ライダーや映画出演を経てグランプリ初優勝!天下獲りに挑む思いを語る
1月28日に開催されるDDT後楽園ホール大会『Sweet Dreams!2024』のメインイベントでは、上野勇希の持つKO-D無差別級王座にD王GP2023を優勝した納谷幸男が挑戦する。 納谷は祖父が大鵬、父が貴闘力と相撲家系に生まれるが、"初代タイガーマスク”佐山サトルの指導を受け2017年にリアルジャパンプロレスでプロレスラーデビュー。しかし方向性の違いから2019年にDDTプロレスに移籍し、アイドルとのコラボプロレスやAnimeJapanでのアニメコラボマッチなど趣味と実益を兼ねて伸び伸びと試合を行っている。 約2mある体格ながらなかなか結果に恵まれなかったが、DDTのトップを決めるD王GP2023を制覇しついに王座戦へと上り詰めた。 今回王座戦を直前に控えた納谷に話を聞いた。 ――まずはD王グランプリ2023優勝おめでとうございます! 「ありがとうございます!」 ――いい涙を見せていただきました。振り返ってみていかがですか? 「今年は絶対優勝しようって強い決意で挑みました。去年は準優勝だったんで、絶対に」 ――リーグ戦の中でターニングポイントになった試合はありましたか? 「全部厳しい戦いだったんですけど、やっぱり斎藤レイ戦、自分の中ではひとつターニングポイントでしたね。あそこで勝てたのは大きかったですね」 ――大きい選手同士のぶつかり合い、観てるこちらも面白かったです。 「やっぱり、なかなか他団体の選手と試合することってないし、彼も全日本プロレスの選手ですごい期待を受けて出場してる、人気もある。お互い負けられないっていう状況で、どっちの意地が勝つんだっていう試合でしたね」 ――内容よりも意地の張り合いだったと。 「はい、あれはもう意地でしたね。意地で勝ち切った、うん」 ――あのサイズ感の選手って久しぶりではないですか? 「シングルで言ったら…火野さんぶりのデカイ選手でしたね。火野さんよりデカイですからね」 ――優勝決定戦では会場だけでなく、配信でも納谷選手への応援コメントの量が凄かったんですよ。 「会場のお客さんの声は良く聞こえてて、後押しになりました。間違いなく力になりましたね。コメントもたくさんいただけたのはホントに嬉しいです」 ――優勝決定戦の気迫、特に週プロの写真ではショルダースルーの表情がめちゃくちゃイイんです!(『週刊プロレス』NO.2282 ぜひご覧ください) 「あ、見てみます(照れ笑い)」 ――以前は事あるごとに「自分はしょっぱい」とおっしゃっていましたが、現在の納谷選手はものすごく自信に溢れている感があります。 「いやでも理想っていうのは高くもたなきゃなって思ってます。自分の方向性っていう意味では理想像はあるんですけど、まだまだそこには達してないし。理想を高く持ってそれに近づけるようにって思ってますね」 ――我々昭和のプロレスファンからすると決め技がバックドロップというのがまたイイんです! 「こだわりはありますね。やっぱり自分の好きなプロレスっていうのが昔ながらのプロレスのスタイルで。僕ら大型レスラーの特権だと思うんですよ。やっぱり飛んだりアクロバティックなことは出来ないんで、自分の道と言いますか、そこを突き詰めていこうと」 ――とはいえスピード感のある選手とも渡り合っているようにも思えます。 「DDTは他の団体と違って無差別なので、どんな体格の選手とでも試合することがあります。やっぱり自分もその動きに付いて行けかないとっていうのはありますね。そこはだいぶ頑張ってます(笑)」 ――身体を大きくしすぎると付いて行けなくなるとか、やはり注意されていますか。 「そうですね、もともと150kgあったんですけど、今は120kgないぐらいなんですよ」 ――150kgからだとなかなかの絞り込みですね。 「一回105kgまで落としたんですけど、そこまで落とすとビックリするぐらい力が出なくて(笑)自分で試行錯誤して、落してから少しづつ上げてきて、今ぐらいがしっくりくる感じですね。115kg~120kgの間がベストかなと思ってます」 ――今日もバッグはパンクドランカーズのものですが、ファッションも体格にマッチしたものをチョイスをされていてオシャレですよね。しかし気に入ったとしてもサイズが無くて断念、とかありませんか? 「いや、意外とXXLとか展開されてるんですよ。Tシャツもジャケットも意外と大きめに作られていたり。まあでもこの身体が入るブランドを探すのは大変です(笑)パンクドランカーズ以外にも、コアチョコ、ハオミン、ローリングクレイドルなんかはよく着ますね。あとはサプールとか」 ――すごく良いセレクトだと思います!昨年はプロレス以外にも仮面ライダーガッチャード、映画ナックルガール出演など、非常に充実していた印象です。 「ガッチャードはデカイ人を使いたいっていうちょうどプロレスの回で(笑)確かに去年は芸能の仕事もいただけましたし、振り返ってみたら20代最後に充実したいい経験させてもらえたなって思います」 ――もしまかり間違って僕が俳優だったら特撮ヒーローやりたいなって思います。 「でも俳優さんじゃなくてスーツアクターもカッコイイですよね。動く方をやるっていう。ナックルガールの方もたまたまおっきい人を探してるって会社からお話いただいて。オーディションっていってもまあ端役だろうなと思って行ったんですけど『あれ?これスゴイ役じゃないの!?』って。ビックリしましたよ」 ――役の内容もあまり聞かずに行ってみたら・・・という。 「アクションの稽古も3か月ぐらい。2022年のD王期間中は稽古期間と被っててスゴイ大変でした。平日は朝から夜までずっとアクションの練習して、土日は試合っていうスケジュールで。遠征から帰ってきても月曜は朝7時ぐらいから稽古があるんで、ほとんど寝ずに行ってましたね」 ――それはキビシイですね・・・ 「稽古も5、6時間はするんです、アクションとか。でも一流の俳優さん達がいる中でこんな素人使ってもらうわけですから、置いて行かれたくないし『こいつ何なんだ?』って思われたくないしで、一生懸命喰らいついて行ってました」 ――いくらプロレスのキャリアを積んでようがその場では若手も若手ですもんね。 「ほんと久しぶりの感覚でした。そこにいるのはトップの人たちばっかり、始めて稽古行った時は伊藤英明さんがいてビックリしました。主演の方の情報とかはいただいてたんですけど、共演者が誰って聞かされてなかったんで余計に(笑)」 ――連日初めての環境で気が収まらないというか、どっと疲れたんではないですか? 「それが、身体はめちゃくちゃキツかったんですけど、気持ちの面では向上心というかものすごく充実してたんで、むしろ良い環境でしたね。ほんとにありがたかったです」 ――さて、王者:上野選手への挑戦ですが、2022年のD王グランプリ優勝決定戦では惜しくも敗れ、リベンジ戦でもあります。 「いやもう、ひと言で言えば『同じ相手に二度は負けられない』ってことですね。ぶっ倒す!(強く噛み締める)」 ――タイプが違いますし、上野選手は崩しにかかってくると思いますがシミュレーションとかされてますか? 「いや、もう僕は真っ向勝負で行きますよ(キッパリ)」 ――では皆さまに決意の一言をお願いします! 「はい、絶対に勝つので、そして絶対にイイ試合をしますので、ぜひ会場に観に来てください!もう一回、絶対に勝ちます!!」