<春に挑む・’23センバツ長崎日大>選手紹介/1 /長崎
第95回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)は、3月10日の組み合わせ抽選会、18日の開幕が迫ってきた。夢舞台でベンチ入りする長崎日大、海星の選手各18人を紹介する。【高橋広之、松本美緒】 ◇直球で空振りを取る 広田樹大(きだい)投手=2年 2022年7月の新チーム発足後に利き腕の右肩を痛めたが、「背番号10」で臨んだ秋の県大会で復活。決勝では海星を6安打に抑えて完封勝ちし、1年前に同一カードで敗れた雪辱を果たした。九州地区大会でも準々決勝の日本ウェルネス(沖縄)戦で粘り強く投げて七回コールド勝ちを呼び込むなどチームのセンバツ出場に大きく貢献した。 「変化球でタイミングを外す投球に加え、直球で空振りを取れるよう力をつけたい」と努力を重ね、勝ち取った「背番号1」でセンバツに臨む。昨春の覇者・大阪桐蔭や、九州地区大会の決勝で敗れた沖縄尚学の打倒を目標に掲げる。 ◇打率5割、攻守の要 豊田喜一捕手=2年 2022年秋の公式戦全試合に捕手としてフル出場し、打率5割を記録。攻守の要としてチームを支える。 打撃面の成長に注目が集まるが、実は守備が好き。肩は強い方ではないが、フットワークの良さや送球動作のスピードでカバーし、「盗塁を刺すことや、けん制で進塁を阻むのが楽しい」と語る。 理想の選手は、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表にも選出された福岡ソフトバンクホークスの甲斐拓也捕手(30)。相手走者から「甲斐キャノン」と恐れられる鋭い送球にあこがれ、「甲斐選手のように盗塁を刺したい」と練習に励む。 ◇打撃はミートに自信 加藤太陽(あさひ)一塁手=1年 小学1年から捕手としてプレーしてきたが、打撃力を生かすため2022年秋の県大会から一塁手にコンバートされた。最初は戸惑ったが、社会人野球の東京ガスで一塁手としてプレーした山内徹也部長からマンツーマンで守備の指導を受けるなど基礎練習を重ね、「ミスが減ってきた」と自信をのぞかせる。 秋の公式戦では5番を任され、打率は3割を超えた。ミートに自信があり、好機での勝負強さが光る。遊撃手の頭を越すような低くて強い打球を理想とする。4番に座る平岩悠生(ゆうき)選手(2年)に憧れ、「甲子園でも一緒に試合に出たい」と話す。 〔長崎版〕