「帰ってきてよかった」 苦悩続く吉田優利が4日間完走に万感の思い…地元の大声援を力に変えて次戦“海外メジャー”へ
「この選択は自分にとってプラスでしかなかった」
◆国内女子プロゴルフ<ブリヂストンレディスオープン 5月16~19日 袖ヶ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース(千葉県) 6731ヤード・パー72> 【動画】「低空ドローで見事な脱出」吉田優利が大ピンチの林の中から “一番良いところ”にナイスリカバリー! これが実際の映像です
ラウンド後の表情は充実感に満ちあふれていた。 国内女子ツアー「ブリヂストンレディス」最終日、吉田優利は6バーディー、1ボギーの「67」で回り、通算4アンダーの15位タイでフィニッシュ。今季初出場となった国内戦で4日間を戦い抜いた。
初日こそアンダーパーで回ったが、2日目以降は「75」「73」と苦しんだ。だが、「最終日に全部晴れるくらい、いいゴルフができた」と持ち前の笑顔が戻った。 今季から米ツアーを主戦場としているものの、アメリカで思うような結果を残せないまま出場を決めた今大会だったが、「帰ってきてよかった。この選択は自分にとってプラスでしかなかった」と振り返る。 開幕前には自身の状態やショットに不安があることを口にしていたが、「自分の感覚とのすり合わせが今日はうまくいきました」と最終日にしてようやく納得のいくゴルフができたようだ。 また、地元・千葉で開催された今大会は、吉田の勇姿を一目見ようと4日間を通して多くのギャラリーが訪れた。 「なかなかアメリカだとない声援ですし、温かいものを感じたので自分がそれに対してどれだけ応えられるかだと思っている。こういう機会を大事にしたいですし、こうやってたくさんの方に応援される選手っていうのは自分の目標でもある。プレーでも人間性でも応援してもらえるように日々生活したいです」 スタート前の練習グリーンでは、予選会を突破して今大会に出場しているアマチュアの妹・鈴(りん)と談笑する様子も。パッティングについてのアドバイスを送ったと言うが、「鈴にもコーチがいるので、いっぱい言ってもあれかなと思って。ちょっと言っただけです(笑)」と姉としての姿も垣間見えた。 次戦は30日から行われる「全米女子オープン」が控える。 「正直、今自分がどれだけできるかは分からない。4日間戦えればすごくいいと思いますが、目標を言えるくらいの状態ではなかったので、いい1週間を過ごして臨みたい」 米ツアーではここまで50位が最高位と厳しい戦いが続いているが、今大会で得た気づきと地元の大声援を力に変えて、来たる海外メジャーに向かう。
吉田 優利(よしだ・ゆうり)
2000年4月17日生まれ、千葉県出身。2019年プロ入り。西村優菜、古江彩佳、安田祐香らと同学年の“プラチナ世代”の一人。21年「楽天スーパーレディース」でツアー初優勝を飾り、同年の「ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント」でも優勝を遂げた。23年「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」で公式戦初制覇。23年Qシリーズで24年シーズンの米女子ツアー出場権を獲得した。ツアー通算3勝。エプソン所属。
e!Golf編集部