ドヘニーが“歩行困難”になった井上尚弥の破壊力 敵陣営が明かした衝撃の舞台裏「前ラウンドから腰の神経を痛めていた」
モンスターの破壊力を物語る事実が明らかになった。 9月3日、東京・有明アリーナで世界スーパーバンタム級の4団体王座統一戦が行われ、王者の井上尚弥(大橋)が、WBO世界同級2位のテレンス・ジョン・ドヘニー(アイルランド)を7回TKOで撃破した。 【画像】強すぎる!井上尚弥が曲者ドヘニーを粉砕!モンスターが見せた7回TKO劇を厳選写真でお届け 決着は衝撃的な結末だった。井上がじわじわと圧力をかけ始めていた6回終盤、ドヘニーは猛烈なラッシュを被弾。そして続く7回開始と同時に“モンスター”がふたたびラッシュをみせると、ドヘニーが突如として腰を抑える。そして苦悶の表情を浮かべた姿を見かねたレフェリーが試合を止めた。 衝撃の戦意喪失決着は、会場を騒然とさせた。そして、試合後に自力でリングから降りることもままならなかった37歳の痛々しい姿は、NTTドコモの映像配信『Lemino』で視聴していたボクシング・ファンも愕然とさせた。 一体、ドヘニーに何が起きていたのか。試合後の会見に治療を受けていた本人は姿を見せることはなかったが、ヘクター・バミューデストレーナーは「TJ(ドヘニーの愛称)はドクターに見てもらって、今は問題ない。休んでいる」と説明。そして「試合が止まった7回のラッシュで負った怪我のように見えたかもしれないが、その前の6回で攻撃を受けた段階で彼は腰の神経を痛めていた」と衝撃決着の舞台裏を説明した。 また、ドヘニーのプロモーターを務めるマイク・アルタムラ氏は「パンチが当たり、腰の神経を痛めてしまった。7回にさらに悪化してしまった」と語り、ドへニーのメッセージとして「もし明日続きができるならやってみたいぐらいの気持ちでいる」と本人の無念の思いを明かした。 相手の戦意を喪失させた井上。その破壊力はなんとも恐ろしい。 [取材・文:羽澄凜太郎]