ドイツ製造業受注、10月は予想ほど落ち込まず-低迷脱却の兆し高まる
(ブルームバーグ): ドイツ連邦統計局が5日発表した10月の製造業受注指数は、前月比で低下したものの、市場予想ほどの落ち込みは免れた。長年にわたる製造業の低迷が底を打つ可能性が高まった。
10月の製造業受注指数は前月比1.5%低下。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想では2%低下が見込まれていた。大型受注を除くと0.1%の増加となった。統計局はまた、前月の受注指数を7.2%上昇と、速報値の4.2%上昇から改定した。
ドイツ:10月の製造業受注指数、前月比1.5%低下―予想は2%低下
ドイツの製造業見通しに対する懸念は強く、S&Pグローバルがまとめた企業調査では、2022年から製造業の縮小が示唆されている。外需低迷や借り入れコストの上昇がその背景の一部ではあるが、ドイツ国内の構造的な問題がますます指摘されている。
熟練労働者不足やエネルギーコスト上昇などの問題は、来年2月に予定されている総選挙に向けても主要な議題の一つだ。
ドイツ商工会議所 (DIHK)のユップ・ツェンツェン氏は「内需は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)以来の低水準に落ち込んでいる」と話し、「現在の不確実な局面は、ドイツでの投資を減速させている。ポジティブな兆候はいずれも国外からのものだ」と、厳しい見方を示した。
原題:German Factory Orders Dropped Less Than Expected in October (3)
(抜粋)
--取材協力:Joel Rinneby、Kristian Siedenburg、Barbara Sladkowska、Iain Rogers.
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Alexander Weber