『ロボット・ドリームズ』動物たちを擬人化、アートディレクションの舞台裏を語るメイキング映像
第96回米国アカデミー賞長編アニメーション映画賞にノミネート、アニー賞やヨーロッパ映画賞などを席巻した『ロボット・ドリームズ』。この度、アートディレクションの舞台裏が明かされ、キャラデザインなどを深掘りするメイキング映像が到着した。 この度解禁となったのは「アートディレクション」と題したメイキング映像。パブロ・ベルヘル監督やアートディレクターが登場し、アニメーションの画作りに込めたこだわりをたっぷりと解説する。 まずはパブロ・ベルヘル監督が「絵コンテは1年がかりの長い作業で、その後アニメーションに取りかかった。100名のアニメーターを集めて、制作プロセスが始まった」と語るシーンからスタート。 続けて監督はアートディレクターのホセ・ルイス・アグレダを紹介、彼は「アニメーションのアートディレクターは、監督がどんな物語をどう伝えたいのかに合わせることが大事」と語る。映像では、制作現場の緻密な作業風景が映し出されていく。 本作でひときわ目を引くのは、全ての登場キャラクターが擬人化された動物たちである点だ。メイキング映像には、カメレオン、ワニ、ペンギン、ゴリラといった多種多様な動物たちがオシャレな衣服を身にまとい、挨拶を交わすデザイン画も登場する。 原作はグラフィックノベルだが、パブロ・ベルヘル監督は「動物たちは、人間のように動き二足歩行させよう」とスタッフと練りながら、“うまく人間に置き換える”工夫を重ねたと明かす。 また、ホセ・ルイス・アグレダは「物語を伝えやすい動物を探した。そして親しみやすく共感を呼ぶデザインにした」と述べる。 さらに映像の最後では、主人公ドッグとロボットのデザインプロセスも紹介され、原作のイラストを進化させていく過程や、ドッグを骨格から設計する緻密な作業が映し出される。 細部に至るまでこだわり抜かれたキャラクターや背景は、観客に親しみを感じさせるだけでなく、人間のような表情や仕草によって物語をさらに豊かにしている。 本作は日本公開後、ミニシアターランキングで1位を獲得し、多くの観客からキャラクターへの愛情を込めた感想が寄せられている。 本メイキング映像には、これ以外にも貴重な制作秘話が満載。映画を観た人もこれから観る人も楽しめる内容となっている。 『ロボット・ドリームズ』は新宿武蔵野館ほか全国にて公開中。
シネマカフェ シネマカフェ編集部