老後の年金「厚生年金・国民年金」からこんなに「天引き」されるんだ…
年金から天引きされる税金・社会保険料はどのくらい?
最後に、年金から天引きされる税金・社会保険料の金額を見ていきましょう。 天引きされる金額は、各世帯によって個人差がありますが、参考までに総務省の「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上の単身・夫婦のみの無職世帯の家計収支は下記のようになっています。 ・実収入:12万6905円 ・内、社会保障給付:11万8230円 ・非消費支出:1万2243円 ・可処分所得:11万4663円 ・実収入:24万4580円 ・内、社会保障給付:21万8441円 ・非消費支出:3万1538円 ・可処分所得:21万3042円 単身世帯・夫婦のみの世帯ともに、天引き額は収入の10%~15%ほどとなっています。 天引きされることを知らないまま老後を迎えると、想定より収入が少ないことにより家計収支が狂ってしまうかもしれません。 こうした年金の仕組みも含めて、老後のマネープランを検討すると良いでしょう。
『手取り額』が足りなければ今から準備を
今回は、年金振込通知書で確認すべき項目や、年金の額面と天引き後の金額について確認してきました。 天引き額は収入の10%~15%ほどかかるため、将来受け取れる年金が天引き後でどれくらいになるのかを確認することが重要です。 実際に手元に入る金額をチェックし、年金だけでは足りなそうだという場合には、老後を迎える前に不足分の準備が必要になってきます。 将来に向けてコツコツ貯金していく方法もありますが、今年から始まった「新NISA」などの制度を使い、資産運用で準備していく方法もあります。 自分の考えに合った方法を選び、安心して老後を迎えられるといいですね。
参考資料
・日本年金機構「通知書の見方を調べる」 ・日本年金機構「年金振込通知書」 ・総務省「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」 ・厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
矢武 ひかる