東尾理子さん「ママ友と“性教育の出前授業”をはじめました」発信続ける理由は?|VERY
ママ友と性教育の「出張授業」を依頼した理由
──小6の息子さんには、性教育に関してどんな話をされていますか? 息子はまだまだ子どもらしくあどけないのですが、早い段階から性教育に取り組みたいと思い、小4の終わりと小6になる直前のタイミングで、ママ友たちと一緒に助産師の方に出張授業をお願いしました。2回とも同席しましたが、小学校中学年と高学年でも扱う内容はまったく異なります。印象に残ったのは、「(性犯罪の)加害者にも被害者にもならないためには、正しい知識が必要」という助産師さんの言葉。成長するにつれて外部から性についてのさまざまな情報も入ってきますが、そのなかには間違ったものもあります。授業の内容を思い出して、「それは間違いかもしれない」と自分で判断してもらえたら。すぐには理解しきれない内容であっても、自分に必要なタイミングで思い出してもらえたらと願っています。
「自分の意思で人生を選ぶ」きっかけにしてほしい
──3人の育児をしながら、NPO法人の活動も継続。さらにアワードを立ち上げるなど、大忙しだったと思います。やると決めたら一気に突き進む理子さんの行動力はいったいどこからくるのでしょうか? この活動についても、初めの一歩を踏み出すまではけっこう時間がかかりました。でも完璧な状態からスタートしようと思っていたら、いつまでも前に進まない! と思い切りました。素人が思いつきで行動したので、バタバタと進めてしまったのですが、アワードで受賞者の皆さんの笑顔が見られたことで、心の底からやってよかったと思いました。 性に関する啓発活動に取り組む人や団体は全国にたくさんいらっしゃいますが、皆さんそれぞれの地域で個々に活動していることがほとんど。それが今回、授賞式で一堂に会したことで「横のつながりができた」と喜んでくれたのです。私は、これからの未来を生きる子どもたちに課題を残したくありません。若い世代には正しい知識を持った上で自分自身が納得できる選択をしてほしいですし、性についての話を自然にできる社会に変えていきたいです。「SDGs」という言葉も多くの人に知られるようになったように、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツを表す「SRHR」という四文字が当たり前のものになるように活動を続けていきます。