健康や美容のカギ「腸内フローラ」って何?良い状態に保つには?管理栄養士が解説します
腸内フローラをよい状態に保つために
【1】善玉菌を摂る=発酵食品を摂る! 腸内フローラの状態をよくするためには、善玉菌の割合を増やすことが重要です。 善玉菌を増やす方法は大きく分けて2つあり、1つめは生きた善玉菌である「プロバイオティクス」を直接摂る方法です。その食品の代表といえば、発酵食品です。 発酵食品は、善玉菌である乳酸菌が豊富に含まれています。ヨーグルトや乳酸菌飲料、キムチなどの漬物、チーズなどがおすすめです。また、みそやしょうゆ、納豆などの日本の伝統的な調味料や食品も発酵食品に該当します。 ただし、このような菌は腸内にある程度の期間は存在することはできますが、ずっと住み着くことはないと言われています。そのため、毎日継続的に摂取することが推奨されます。 【2】善玉菌のエサになる食品を摂る 善玉菌を増やす2つめの方法は、腸の中にもともと存在する善玉菌を増やす働きのある「プレバイオティクス」を摂る方法です。 いわゆる善玉菌のえさとなる食品を摂る方法で、オリゴ糖や食物繊維が多く含まれているものが該当します。これらは、消化・吸収されることなく大腸まで届き、善玉菌に好きなえさを与えて数を増やすことができます。 野菜類や豆類、果物類に多く含まれているので、不足しないように積極的に摂取しましょう。 ♦️腸内フローラの状態を知るには? 腸内フローラが乱れる原因として、肉類のとりすぎや野菜不足、運動不足、お酒の飲み過ぎなどが挙げられます。これらにより、悪玉菌が増え、善玉菌が減ってしまい、下痢や便秘などになってしまったり、免疫力や太りやすさ、認知症などにも影響があると考えられています。 腸内フローラが良い状態かどうかチェックするには、便を観察することが必要です。便の理想の形状は、柔らかいバナナ状。黒っぽかったり、臭いが悪い場合は腸内細菌のバランスが悪くなっている可能性があります。日々、便の状態をチェックしてみてくださいね。 【参考文献】 ・厚生労働省 e-ヘルスケアネット「腸内細菌と健康」(閲覧日:2024年9月10日) ・飯田薫子、寺本あい「一生役立つ きちんとわかる栄養学」西東社(2019)
宮崎 奈津季
管理栄養士・薬膳コーディネーター。介護食品メーカーで営業を2年間従事した後、フリーランスの管理栄養士に。料理動画撮影やレシピ開発、商品開発、ダイエットアプリの監修、栄養価計算などの経験あり。 現在は、特定保健指導、記事執筆・監修をメインに活動中。 HP:https://www.mnatsuki.com/ X:https://twitter.com/NatsukiMiyazak1 ※「崎」は正式には立つ崎(たつさき)です
宮崎 奈津季