「涙が止まらなかった」子宮頸がんで逝去、医師で4人の母の彼女がブログに遺した言葉 娘を持つすべての女性に伝えたい「大切なこと」
「ずっと近くで彼女が病と闘う姿を見てきて、クリニックのスタッフや家族を愛する姿を見てきて、1日1日を一生懸命生きることを教えられた思いです。彼女を亡くしてまだ8カ月。日々つらい思いはありますが、周囲の人や子どもたちに支えられています」と河原さん。 こうして子宮頸がんという病と闘い続けた居原田さんが、2021年1月21日のブログに綴ったのは、HPVワクチンのこと。 ■「HPVワクチン」について書きたい
そのブログは「先生のような人が呼びかけないといけない、と主治医に言われた、子宮頸がんワクチンについて、今日は書きたいと思います」という一文から始まる。 子宮頸がんのほとんどは、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染によるものです。 子宮頸がんは日本では毎年15000人ほどが罹患し、そのうち3500人が死亡しています。 最近では若年化し、20代や30代での罹患も増えており、命を落とさずでも、若くして子供をもたずに子宮や卵巣を失わざるを得ない人が増えています。(悲)
若い方が罹患するので、小さな子供を残してこの世を去らないといけないお母さんも増えています。(涙) 初めての性交渉の前にワクチン摂取をすることによって、HPVの感染を予防することができます。 世界では90%以上の子宮頸がんを予防できるようになってきています。 予防できるんです! 最も予防できる癌なんです。 日本では、2013年に定期予防接種となり当初子宮頸がんワクチンの接種率は70%以上でしたが、 メディアによってその副作用の様子(多様な症状、慢性な痛みや運動機能の障害など)が報道され、『積極的勧奨の中止』となり現在は接種率1%未満となっています。
あの報道の印象が衝撃的すぎたので、不安になる気持ちも十分に理解はできますが、 ワクチンとの因果関係は否定されているし、 世界では安全に普及しているので、不安になりすぎる必要はないと思います。(後略) (居原田麗オフィシャルブログ『女医R~そんな女の独り言~』より。原文ママ) 「2023年秋、妻は母校である滋賀医大の学園祭でも、HPVワクチンの重要性について話しました」と河原さん。 「本当にたくさんの人たちが聞きに来てくださって、講演後には妻と写真を撮ろうと長蛇の列ができたほど。妻の話やブログ、この記事によって、1人でも多くの女性がHPVワクチンを正しく知り、ご自身の命を守ることができるといいなと思います」