【第33回埼玉政財界人チャリティ歌謡祭】突然の訃報に「本当につらい」 常連出場者らが明かすバンマス・岡宏さんの“温かくて男前”な思い出
少年野球大会にノーギャラで駆けつける
ビッグバンド「岡宏&クリアトーンズ・オーケストラ」のバンドバスター・岡宏さんが11月8日、脳梗塞のため83歳で亡くなった。そんな岡さんが1992年の第1回から演奏を担当してきたのが、テレビ埼玉(テレ玉)の正月恒例特番『埼玉政財界人チャリティ歌謡祭』だ。 【写真】出場者が勢ぞろいする『第33回埼玉政財界人チャリティ歌謡祭』エンディング プロの歌手ではない出場者は、歌のテンポがずれてしまうこともあるが、熟練の技術で歌唱に演奏を合わせるなど、欠かせない存在だっただけに、ベテラン勢を中心にショックを隠せない様子。11月30日に行われた第33回(1月1日19:00~、再放送:1月12日19:00~)の収録で、本番を終えた常連出場者らに岡さんとの思い出を聞いた――。
■今回のステージにも「岡さんがいました」 第1回から3代にわたって全回出場を続け、自身も17回目の出場となるエネルギー事業のサイサン・川本武彦社長は、父親の代から公私にわたる交流があっただけに「本当につらいですね」と打ち明ける。 「父がずっと(埼玉政財界人チャリティ歌謡祭の)実行委員長をやっていたので、当時奥様だったキム・ヨンジャさんと一緒に家に遊びに来てくれたりしましたね。父が亡くなってからもご縁があって、京王プラザホテルで毎年やっていたディナーショーには、時間が合う時は伺っていました。いつもお中元・お歳暮を贈り合う仲で、岡さんはいつも韓国のりをくれるんですよ」 性格は温かくて男前。番組がコロナの影響で総集編になった年、その収録の際に楽屋で「バンドマンだから昔はモテたでしょう?」と聞いたら、「当たり前だろ!」と返ってきたという。 印象深いエピソードは、同社が主催する少年野球大会「ガスワンカップ」でのこと。いつも入場曲の演奏を頼んでいたブラスバンドが来れなくなったが、「岡さんが“川本会長(父)の大会だったらギャラなんかいらないよ”って来てくれたんです。子どもの野球大会なのに、暑い中手弁当でフルメンバーで来てくれました」と、男気あふれる人柄が伝わってくる。 『埼玉政財界人チャリティ歌謡祭』の演奏は、「やっぱり生バンドって初めて聞く音なので不安なんですけど、岡さんがそこにいてくれているのは本当に心強かったし、終わった後にアイコンタクトして、いつも“バッチリだったよ”とか言ってくれるんです」という存在。今回の本番も「やっぱり岡さんがいましたよ。だから自信を持って歌えました」と見守られているのを感じたそうだ。