エッフェル塔の五輪マークは「2028年ロス五輪まで…」反対意見が噴出するなか、パリ市長が設置期間に初めて言及「凱旋門のアギトも」
現地8月31日に仏紙『Ouest-France』が掲載したインタビューで、パリのアンヌ・イダルゴ市長が「エッフェル塔に取り付けられた五輪マークは、今後も残るでしょう」と発言し、各方面から批判の声が挙がった。 【画像】随時更新!パリ五輪で輝いた「日本人メダリスト」を厳選ショットで一挙紹介!(Part5) 大きな議論を巻き起こしたイダルゴ市長は、現地9月6日にあらためて五輪マークを残すと発言。「2028年まで、つまりロサンゼルス五輪まで、エッフェル塔のリングを残すのが私の提案です」と語った。 イダルゴ市長はまた、「凱旋門に取り付けられているパラリンピックのシンボルマーク、アギトも28年まで継続設置していく」と表明。『Ouest-France』紙でのインタビューでは、エッフェル塔の五輪マーク、凱旋門のアギトそれぞれの継続設置について、期間は明言していなかった。 イダルゴ市長は国際オリンピック委員会(IOC)の同意を得ているとし、現地9月3日の『Ouest-France』紙の記事では、IOCも「温かく歓迎」しているという。 エッフェル塔の五輪マークの継続設置については、フランスのラシダ・ダティ文化大臣が「エッフェル塔は保護された記念碑であり、偉大な技術者と創造者の作品である。エッフェル塔の建築とその作品を尊重するため、大幅な改造を加える場合は、フランス文化遺産法典に基づく認可を受け、影響評価をする必要もある」と自身のX(旧ツイッター)に記載した。 さらにダティ大臣は、「五輪シンボルの吊り下げは、オリンピック法によって一時的に認められたもの。この分野で何らかの決定や発表がなされる前に、遺産保護を目的としたすべての手続きと協議が尊重されることが重要だ」と続けている。 エッフェル塔を設計したギュスターブ・エッフェルの子孫協会も、「(継続設置は)承認していない。135年前の建設以来、パリやフランスの象徴となっているエッフェル塔に外部組織の象徴が加えられるのは適切ではない」と声明を発表していた。 パリ市民からも批判の声が挙がっていたなか、イダルゴ市長はあらためて五輪マークとアギトの継続設置を主張。今後も反対派からの意見が噴出しそうだ。 構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】
- 「五輪マークをエッフェル塔に残す」パリ市長の決定が物議…、文化大臣や設計者ギュスターブ・エッフェルの子孫、市民は永久設置に反対
- 前リバプール監督のクロップ、パリに登場! 親友のバドミントン選手にエールを送り、パラスポーツへのさらなる支援を全世界に訴え【パリパラリンピック】
- “選手村の食堂の悪夢”ふたたび…フランスのパラバドミントン選手が指摘「午前9時50分の時点で、どこにもないのは普通のことでしょうか?」【パリパラリンピック】
- 「東京では特別に用意されたが、残念ながらパリにはない」世界で2番目の高身長、2m46センチの座位バレー選手は“床で睡眠”【パリパラリンピック】
- パリ五輪選手への誹謗中傷やハラスメント、「中国当局が少なくともネットユーザー5人を逮捕」と仏通信社「ファンの攻撃的行為に反撃を開始した」