「働かないし、人望もない」…弟子の飲酒問題で揺れる「将来の理事長」元・稀勢の里「ほんとうの評判」
宮城野親方は厳罰、二所ノ関親方は注意だけ
大相撲夏場所の新番付が発表された4月30日、新小結・大の里は昇進を報告する会見の冒頭で、師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)とともに頭を下げた。昨年9月、同じ部屋の未成年力士に飲酒を強要していた疑惑を『週刊新潮』が報じ、師弟合わせて日本相撲協会から厳重注意の処分を受けたからだ。 【写真】横綱・照ノ富士が膝につけている「異様な器具」の正体 4月25日発売の「週刊新潮」は、大の里が未成年力士をいじめ、たびたび部屋の風呂場で飲酒を強要していたと報じた。同誌はこの疑惑を報じるにあたり、4月16日に事実関係の問い合わせを行ったが、協会からの返答がなかったため19日に書面で質問を送付。すると、協会は週末を挟んだ後の22日に慌てて大の里が未成年力士と飲酒していた事実のみを認める旨の発表を行ったという。 「大の里のアルコールハラスメントが事実とすれば大問題ですが、疑惑が明らかにならないまま、師匠と弟子の謝罪によって幕引きを図った形です。これに対し、一門を問わず、若手の親方衆から疑問の声が出ました。 一概に比較はできないものの、暴行事件で事実上クビになった北青鵬、および部屋が閉鎖された宮城野親方(元横綱・白鵬)師弟と並べると、厳重注意だけで終わった今回の処分はあまりにも軽すぎる。『同じ部屋内部の不祥事ながら、この差はどうなのか。あまりにも甘いのではないか』と異議を唱えている人は少なくありません」(相撲協会関係者) この関係者は、大の里および二所ノ関親方への“大甘処分”の経緯についてこう明かす。
相撲部屋の体を成していない
「今回の処分は勝ノ浦親方(元幕内・起利錦)、高田川親方(元関脇・安芸乃島)、佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)の理事3人で決めたそうです。本来、春日野親方(元関脇・栃乃和歌)もそこに加わる予定でしたが、急遽病院に行くことになり、参加しませんでした。 3人のうち前者2人は理事になったばかり。佐渡ケ嶽親方も二期目で広報部長になったばかり。『経験不足の理事が決めて大丈夫だったのか。新潮がもっと大きな爆弾を持っていたらどうするんだ。春日野親方がいたらこんな甘い処分にはならなかったはず』といわれています」 協会による不公平な処分だけでなく、二所ノ関部屋の対応そのものにも批判が高まっている。 「二所ノ関親方は『週刊新潮』からの質問状が届くまで、飲酒事件のことを知らなかったそうです。二所ノ関親方は地元・牛久市の隣町である阿見町に1800坪もの敷地がある立派な部屋を設立。週3稽古など革新的なことに取り組んでいますが、弟子と“同じ屋根の下”で生活しているわけではなく、別棟に住んでいます。これでは稽古以外の時間に目が行き届きません。 監督責任に加え、『内部の人間関係が複雑で相撲部屋の体を成していない』と指摘する人もいます。通常、相撲部屋のおかみさんは弟子の生活管理から広報活動、タニマチとの付き合いまで行いますが、2022年に結婚したおかみさんは部屋にほとんど顔を出さず、謎の存在のままです。