ソフトバンクの韋駄天・周東佑京、盗塁19個目に猛打賞…小久保裕紀監督「塁に出たら楽しそうでしょう」
ソフトバンク6―3ヤクルト(13日)――ソフトバンクが4カード連続の勝ち越し。同点の四回、栗原の適時打などでリードした。大関が5回2失点で4勝目。ヤクルトは高橋が7四死球と乱調だった。 【写真】1回無死、周東が俊足を生かし内野安打とする
俊足の選手は、それだけで相手をかく乱できる。ソフトバンクの周東が、足を生かして攻撃の糸口を作った。
一回、先頭打者で三遊間への深い遊ゴロを内野安打にすると、大きいリードで盗塁のプレッシャーをかけた。左投手でその姿が視界に入る高橋は打者に集中しきれていないのか、制球が乱れた。投球のリズムを崩し、今宮、栗原、近藤に四球。ソフトバンクは押し出しで先制点を取った。
攻撃の先手を奪う上で自らの役割を十分理解しているのだろう。「初回なかなか塁に出られない日々が続いていたので、何としても出たかった」。ヒーローインタビューで周東は真剣な表情で答えた。
打撃不振で5月末から先発を外れる日もあった。その間、代わりに1番に入った佐藤直らが活躍し、「悔しかったというか、いろいろ考えることも多かった」と明かす。もがきながらも打撃は上向く兆しを見せており、前日は先制の適時打。この日は4打席目で中前打を放ち、今季4度目の猛打賞を決めた。
「塁に出たら楽しそうでしょう」。五回にはリーグトップの19個目の盗塁に成功し、ダイヤモンドを駆け巡った韋駄天の姿を、小久保監督はこう見つめた。リードオフマンが元気になれば、チームは勢いづく。(渡辺直樹)
ソフトバンク・小久保監督「(四回の山田の同点アーチで)嫌な感じだったが、その裏にすぐに点を取れたのが勝因」