【あのクズ】主演の奈緒は「強い」 過酷な食事制限も笑いのネタに、番組Pが明かす魅力とは?
戸村光来プロデューサーがラブコメ×ボクシングにした理由を明かす
TBS系連続ドラマ『あのクズを殴ってやりたいんだ』(火曜午後10時)を担当する戸村光来プロデューサーが、オンライン取材会に出席した。ボクシングを題材にしたラブコメディーのコンセプトや、主演の奈緒について語った。 【写真】「めちゃくちゃカッコ良いです」 プロも絶賛した主演・奈緒のボクシングシーン 本作は、結婚式当日に彼氏に逃げられてしまった主人公・佐藤ほこ美(奈緒)が、人生どん底のタイミングで金髪の謎の男・葛谷海里(Kis-My-Ft2/玉森裕太)に出会い、プロボクサーを目指していくガチンコボクシングラブコメディー。まじめで真っすぐな性格のほこ美・29歳は、結婚目前で彼氏に逃げられ破局。さらに彼氏が浮気していたことも発覚。そんな中、優しくて人懐っこい海里に出会ったことをきっかけに「もうクズな男に泣かされるのは嫌だ!」と自分を変えるためにボクシングの世界へ一歩踏み出す。 ラブコメとボクシングの掛け合わせについて戸村氏は、「男性のボクシング作品は、友情や勝利、過酷な練習や追い込むイメージがあり、『男性ボクサーを女性が応援する』という作品が多いなと思いました。また、“カッコイイ女性像”をやりたかったので(女性のボクシングを)提案させていただいた。社内的にも『新しいところに挑戦してみたい』という考えで、女性のボクシングを真ん中に持ってきました」と語った。 主人公がどん底からスタートするストーリーについては、「ボクシングで変化していく様子を見せたい時に、『どん底から立ち上がっていく』方がドラマとして盛り上がると思っていました」と語り、「奈緒さんとも、『ラブストーリーっていい意味でも悪い意味でもノイズを除去する。きれいな部分を描くことを意識するよね』と話していて、今回は鼻血だったり汗だったり、“人間らしい部分”をあえて出していこうと、思い切ってやってみました」と明かした。 もともと、ほこ美役には奈緒が合うと思っていたといい、「応援される主人公であってほしい。親しみが持てるキャラクターになるといいなと思っていました。奈緒さんが演じられる役はどれも親しみが持てるキャラクター。私たちが生活している世界にもどこかに居そうな感じがする。『同じ世界線にいるな』と思える。そういった部分でぜひ奈緒さんにお願したいと思っていました」と語った。ちょうどキャスティング時に、奈緒が木梨憲武とともにW主演したドラマ『春になったら』(カンテレ)が放送されており、「見た時にすごく芯を感じて。その芯の強さみたいなところも、ヒロインに合うなと思って。『どうしても奈緒さんがいい』と思っていました」と明かした。 共演の鳴海唯らから「太陽のよう」と例えられている奈緒。戸村氏は、「本当にまさにそんな感じで、元気でずっと笑っているし、しゃべっている」と語り、「笑い声が大きくて、いるだけで現場が和やかになるというか、空気が明るくなるような人」と称賛した。「今回、僕も含め、初めてこのポジションにつく人たちが結構いました。チーフのメイクさん、スタイリストさん、ADの子も今回初めてドラマをやりますという人もいて」と明かし、「奈緒さんが1人1人名前を覚えて巻き込みながら、『“現場は楽しいものだ”というのを伝えたい』とおっしゃっていて。そういうところが『太陽みたい』と言われるところなのかな」と語った。 奈緒は撮影のために身体づくりや食事制限にも挑戦。戸村氏は「食事制限も楽しんでいる印象があって、みんなに自分が今食べているものを自慢したり(笑)、食事制限ネタで笑いをとったりしていて、楽しんでいただけているのかなと」と振り返った。「かなり過酷ではあったと思うし、炭水化物をカットしていることで『頭がボーっとする』と笑いながら言っていたのでつらかったと思うんですけど、現場では(苦しそうな面を)一切見せずに、強いなと思っていました」と現場の様子を明かした。 最終回の第10話が近づいているが、「作品を通して伝えたかったのは、痛かったり苦しかったりすることがあるけど、『長い時間向き合うことで培うものがある』ということ。それはボクシングでも恋愛でもそうで、いろんなことが起こるけど、長い時間をかけて向き合うことで、嫌な時間も含め、しっかりそこが返って来て、恋愛の成就や試合の勝利につながっていく。『嫌なことでもしっかり向き合っていくこと』を伝えられたら」と、思いを語った。「海里が苦しい思いをしたり、(海里とほこ美の)2人を引き裂こうとする動きもありますが、『海里の事が好きだ』という、そこだけで動くほこ美に心を動かされたり、『恋愛っていいな』と思えるような、恋愛の力も伝わるといいなかと思っています」と語った。
ENCOUNT編集部