〈更年期対策〉言うは易し、行うは難し…の「体に良い習慣」身につけるために大事にしたいこととは?
更年期の方に向けたサービス「よりそる」を運営する高本玲代さんが綴るコラム連載。高本さんご自身もまさに更年期世代。わかりやすい不調だけではない更年期の影響について、体験を交えてお話しいただきます。 ーーーーー 更年期の情報を集めていくと必ず「運動が良い」「バランスの良い食事が良い」といった情報が沢山出てきます。 言うのは簡単ですが、実は実行は難しいこれらのこと。習慣化にはあるポイントがあります。 【漫画】閉経前後の体験談|夫の浮気、セックスレス…失った自信を取り戻した50歳からの「トキメキ」 ■スモールステップが大事 大きな目標を立てることはとても大事ですが、いきなりそこを目指すのは難しいでしょう。例えば「富士山に登りたい」と思ったら、まずは登山する準備が必要ですし、1合ごとに登っていく積み重ねが大事です。 失敗する人の多くはいきなり大きな目標を短時間でやろうとするのですが、なかなかそれだと達成が難しくなります。 逆に言えば、一歩一歩進んでいけばいずれは頂上にたどりつけるわけですから、その一歩一歩をどうやって進めていくか、を考えていく事が大事です。 運動習慣がない人にとって「体にいいから運動しましょう」といっても「できません」という方がほとんどです。 でも、ゴミ捨てができるのであれば、ゴミ捨てついでに少し歩いて帰ってきてください、などならできる方がほとんどです。 外に出るのが辛い方も、窓際でひなたぼっこをするくらいはできるでしょう。 運動をすることを目標にするのではなく、まずは日光を目に入れられるようになればいいよね、とかゴミ捨てできるようになったら外に出れるよね、くらいの「これならできるかも」を見つけることが第一優先になってきます 最初は運動を目標にすることよりも、継続して何かができた、という達成感が大事になってきます。 ■うまくいかない場合も自分を責めない 良い習慣がなかなか続かないのは「自分の意志が弱いからだ」と思う方が多いですが、そう思う人ほどなかなかうまくいきません。 逆にうまくいかないのは「仕組みが悪いからだ」と思ってください。 例えば ・今の自分にはこの目標は高すぎる とか ・1日うまくいかなかったとしても、それはそれで良しとする などの視点が大事になってきます。 その上でどういう仕組みが良いか考えましょう 「いつから再開してもいいんだよ」と思えることも大事です。 1か月休まずにやることより、週に2~3回できない日があったとしても、1年間継続できる方が運動は大事です。 ■できたことは大いにほめる 自分の自信を作ってくれるのは自分の実績だけです。どんな小さなことでも以前はできていなかったことが継続してできるようになったことは誇りに思いましょう。 その「できた」という実感が「もうちょっと難しいことをやってみよう」という力になります。 継続してできる人というのはスモールステップから始め、試行錯誤をしながら、うまくいかない場合はやり方を変えて前進しています 運動習慣、ダイエット、食事改善などうまくいかないな、と思ったら「これならできそう」から始めてみてまずは1か月できるかやってみましょう。 できなかったとしたらもう少し小さな目標にしてみてください。 文/高本玲代 フェムテック起業家・社会活動家。自身のウツや更年期の経験から更年期女性のケアプロ グラム「よりそる」を立ち上げる。東京都をはじめとする自治体やポーラをはじめとする 企業向けに研修を実施。NHKをはじめメディア掲載50社以上。「がんばらない更年期」 についてYoutube「更年期アカデミー よりそる」で発信中。
高本玲代