「課題ある場所には可能性」 京都・松井市長が京産大で講義
京都市の松井孝治市長が10日、京都産業大で学生ら約200人に「『突き抜ける世界都市 京都』の実現に向けた挑戦」と題して講義を行った。また学問に励むだけでなく、京都の街の美しさや生活文化などに触れる大切さも語った。 松井市長はこの日、前府知事で法学部の山田啓二客員教授の授業にゲストスピーカーとして招かれた。京産大では地方自治を担う首長や行政職員らを招き、現場の生の声を学生らに伝える「地方自治未来論」を開講。この日の講義は、松井市長と官僚時代から約30年にわたって親交がある山田客員教授からの依頼で実現した。 1時間半の講義の中で松井市長は、人口減少問題やオーバーツーリズム(観光公害)の問題など京都市が抱える課題について言及。ただ、こうした課題と京都が持つ魅力は表裏一体だとも指摘し「課題のある所には可能性がある」と力説した。また学生らに対し「キャンパスライフも大事だが、京都の街の生活に触れることで、社会課題にも触れることができる」と呼びかけ、街中の喫茶店や古本屋などに積極的に足を運んで街の息吹を肌で感じることの意義を伝えた。(木下倫太朗)