「最後の室井を見届けて欲しい」映画「室井慎次 生き続ける者」亀山千広プロデューサー
映画「室井慎次 生き続ける者」(本広克行監督、11月15日公開)未完成版マスコミ試写会が30日、都内の東宝本社で開かれた。試写後、BSフジ社長の亀山千広プロデューサー(68)とフジテレビドラマ・映画制作局の臼井裕詞局長(57)が登壇し「緊急特別捜査会議」マスコミ記者会見が開催された。 亀山氏は「試写をやるつもりはなかったが…完成版ではないが一応、出来上がったものをお見せした。ご覧いただいた通り…最後の室井慎次の姿だと思う。最後の室井を見届けて欲しい」と強調。「2時間じゃなく6時間くらいで描きたかった。およそ作った分、プロットは5時間分あった」と、映画2本になった理由を明かした。 本作は、12年に公開された「踊る大捜査線 THE FINAL」以来12年ぶりにシリーズを代表する脚本家で「容疑者 室井慎次」では監督も務めた君塚良一氏(66)が脚本を手がけ、監督はドラマシリーズのチーフ演出から「容疑者 室井慎次」以外の劇場版の監督を務めた、本広克行監督(59)が務め、亀山氏含め3人のレジェンド製作陣が集結。10月11日から公開された前編「室井慎次 敗れざる者」「-生き続ける者」では、警視庁の組織改革に挑んだ室井慎次が、27年前に湾岸署の刑事・青島俊作とかわした約束を果たせなかったことを悔やみ、故郷の秋田で事件の被害者、加害者家族の子供と穏やかに暮らす姿を描く。 「踊る大捜査線」12年ぶりのプロジェクト再始動とうたっているが、亀山氏は「再始動するつもりで動いたわけじゃない。この作品をやるために」と強調。「一昨年の12月、君塚さんから『室井を書きたい。本広監督と3人で仕事ができないか』と。会って話をしたら…書きたかった一番大きい理由は、柳葉さんを室井から解放したかった。スーツを着た、とか強烈な犯人の仕事はお断りしてきた。室井を払拭したいという思い…解放してあげたいなと」と、今作ありきだと強調。「刑事、黒いスーツ、オールバック、反社の役もやってこないくらい大事にしてきた…だからこそ、人生の節目を付けた方が良いと」と訴えた。 この日は、98年10月に映画第1弾「-THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間」の公開日前日から26年の日だった。「室井慎次 敗れざる者」は全国381館で公開となり、2週連続で週末観客動員No.1を記録した。