スズキの鈴木修氏が死去 94歳 軽自動車普及の立役者 インド市場を開拓
スズキの鈴木修相談役が12月25日、悪性リンパ腫のため逝去した。94歳だった。葬儀は近親者で行った。後日「お別れの会」を開く。 【鈴木修氏の歩み】43年間、経営第一線で 鈴木氏は1958年に鈴木自動車工業(現スズキ)に入社し、78年に4代目社長に就任。以来、2021年に代表取締役会長を退くまでの43年間にわたり、第一線で経営を指揮した。社長として初めての商品となった初代「アルト」が大ヒットし、その後の成長基盤をつくると、当時、世界一の自動車メーカーだったゼネラル・モーターズ(GM)と提携し、海外進出の足掛かりを築いた。 他社に先掛けて進出したインドでは、アルトをベースにした小型車で需要を開拓し、同国自動車産業の発展に大きく貢献するとともに、インド事業をスズキの大きな柱に育てた。海外事業が拡大する中でも、庶民の足である軽自動車へのこだわりを捨てず、国内新車市場の4割弱を占めるまでに軽自動車市場を発展させた。