洗濯機はカビが繁殖しやすく、お手入れが重要な家電ですが、どの程度の頻度で掃除すればよいのでしょうか。家電エバンジェリストで「All About」デジタル・家電ガイドの安蔵靖志が解説します。

衣類を清潔にするための家電である洗濯機。しかし同時に、カビが繁殖しやすい家電でもあります。せっかく洗った衣類にもイヤなカビ臭が付いてしまったら残念ですが、どれくらいの頻度で掃除すればよいのでしょうか。 【2000人に聞いた】洗濯機の掃除を自分でやったことがあるか 家電エバンジェリストで「All About」デジタル・家電ガイドの安蔵靖志が解説します。 （今回の質問） 洗濯機が臭いです。掃除は毎月やらないとだめですか？ （回答） 洗濯槽の裏側にはカビが繁殖しやすいので、できれば1～2カ月に1回は洗濯槽クリーナーで掃除をしましょう。 どういうことなのか、以下で詳しく解説します。

◆1～2カ月に1回は洗濯槽クリーナーで掃除をしましょう

洗濯機は水と洗剤を使って衣類を洗濯し、洗濯後やすすぎ後に洗濯槽にある無数の穴から排水します。そのため、洗濯槽の裏側にはどうしてもカビが繁殖してしまいます。カビが生えてしまうと、せっかく洗濯したばかりの衣類にカビ菌が付着してしまうリスクが高まるため、洗濯槽クリーナーと洗濯機の槽洗浄機能を使って洗濯槽の裏側をきれいにしましょう。 洗濯槽クリーナーは大きく「塩素系」と「酸素系」の2種類に分かれます。塩素系は主成分の次亜塩素酸ナトリウムがカビ菌などを殺菌する力が強い一方で、こびりついた汚れを落とす力は酸素系より劣ります。酸素系は主成分の過炭酸ナトリウムの泡が汚れを分解する一方で、漬け置きが必要で殺菌力は塩素系に劣ります。 長期間槽洗浄をしていない場合は酸素系で汚れを落としてから、さらに塩素系で洗浄するのがおすすめです。

◆有毒ガスが発生する可能性も……掃除の際の注意点は

気を付けたい点は、洗濯槽クリーナーの組み合わせ方。塩素系と酸素系を同時に使うと有毒ガスが発生するため、絶対にやめるようにしましょう。 また、縦型洗濯機の場合はどの洗濯槽クリーナーも使えますが、ドラム式洗濯機には対応しないものがあります。ドラム式洗濯機をお使いの方は、洗濯槽クリーナーが対応しているものかどうか、必ず確認してから使用してください。 この記事の筆者：安蔵 靖志 ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。