米国株はピーク近い可能性、ミーム銘柄急騰が示唆-MLIV調査
(ブルームバーグ): 米株式市場で最近見られたミーム銘柄の急騰は、相場にフロス(泡)が生じており、ピークに達しつつある可能性を示している。最新のブルームバーグ「マーケッツ・ライブ(MLIV)パルス」調査でこうした見方が示された。
ビデオゲーム小売りのゲームストップと映画館チェーン運営のAMCエンターテインメント・ホールディングスは2021年のミーム株ブームを象徴する銘柄だった。
今回は、ブームの仕掛け人とされ「ロアリング・キティ」のニックネームで知られるキース・ギル氏によるX(旧ツイッター)への謎めいた投稿から両銘柄の急伸が始まり、その後、急落に転じた。
この荒々しい値動きは、ほんの数年前のミーム株騒動の記憶を呼び起こしたが、MLIVパルス調査に回答した230人の多くが、これを株式市場全体にとって明るい兆しとみることには懐疑的だ。
主要な米株価指数は史上最高値を更新。ただ、調査対象の40%余りが、ゲームストップとAMCは過度の陶酔を示しており、潜在的な売り要因とみている。
インタラクティブ・ブローカーズのチーフストラテジスト、スティーブ・ソスニック氏は電話取材に対し、「株式にすでにある程度高揚感がなければ、このようなミーム銘柄の急騰は見られなかっただろう」と述べた。
MLIVパルス調査によると、調査参加者の43%がミーム株の急騰を今後の市場に対する「逆張り」の警告と見なし、約4分の1が株価にとってポジティブ兆候と見ている。回答者の66%が株式市場全体に対する真の脅威にはならないと答えた。
今回のミーム銘柄急騰は、21年のブームに比べれば基本的に一瞬の出来事だ。当時、個人投資家はウォール街では不人気の企業の株価を押し上げるため結束し、急騰を引き起こした。
こうした行動の背景にあったのは、新型コロナウイルス対策としてのロックダウン(都市封鎖)で個人投資家が時間を持て余したことや、手数料無料のブローカーやソーシャルメディアのチャットルームといった存在だ。