医学部入学祝は大学と駅の間にある「タワマン」…国立と私立では違う医大生が普通に乗っている"外車格付け"
今どきの医学部生はどんな大学ライフを送っているのか。「プレジデントFamily」編集部の取材に難関の医学部に合格した4人の男女が明かした、その赤裸々な内容とは――。(後編/全2回) 【画像】座談会の様子 ※本稿は、『医学部進学大百科2025完全保存版』(プレジデントムック)の一部を再編集したものです。 前編はこちら。 ---------- 座談会メンバー ※すべて仮名 ● 首都圏国立大 太郎くん 2年生、運動部 ● 私立総合大 茂雄くん 5年生、運動部 ● 国立大 瑠美さん 3年生、運動部 ● 私立大 明子さん 5年生、元運動部。吹奏楽部に所属 ---------- ■実際のオペに入り医師の指示で腸を切ることも 【私 茂雄くん】高学年で行く病院実習も、医学部ならではの体験だよね。 【私 明子さん】内科系の実習だったら、「外来陪席」といって、私たち学生が診療室の隅っこに座って、診断や治療のプロセスを学ぶ実習がある。外科系なら、オペ室に入って見学。見学だけでなく、実際に患者さんに関わることもあります。 【私 茂雄くん】結構学生と雑談してくれる先生もいて、和むことも。手術室に入ったとき、先生によっては腸を切らせてくれたり、最後の工程をやらせてもらったり。もちろん、先生の監視のもとで。診療科によっては、患者さんが麻酔で眠っているとき、音楽をかけている先生もいたな。オペの種類や患者さんの状態、チームメンバーによっては、結構穏やかな雰囲気だよ。 【国 太郎くん】そう聞くと、病院実習もちょっと楽しみになってきます。 【私 明子さん】あと病院の実習に行ったときに実感したのは、産婦人科はもちろん、どの診療科にも、女性がいるということ。大学にも病院にも活躍する女性の先輩が多くいるから、しっかりと働くイメージを持つことができています。
■アルバイトは何が人気? 【私 茂雄くん】部活の先輩の親からの紹介で、家庭教師のバイトをしている子は多いかな。お母さん同士のコミュニティーで「うちの子、教えてくれない?」みたいな。大体時給5000円からなど、医学部生の時給は悪くないようです。 【私 明子さん】大学名によっては、もっと高いところもあるみたい。 【国 瑠美さん】個人契約だと、マージンを取られないから時給が跳ね上がるんですよね。そこに医学部や大学名が加わると、さらに高額になることも。 【私 明子さん】部活で忙しくてなかなかバイトに時間が割けないから、割のいいバイト情報はありがたいよね。 【私 茂雄くん】“医学部でよかったあるある”かも。大学病院の受付とか、夜勤病院の事務バイトの紹介を受けることも多いです。 ■「実家が医者」じゃなくても大丈夫? 【私 明子さん】実家がお医者さんの学生ばかりじゃないですし、今日の4人も実家は病院じゃないよね。私の大学では、3~4人に1人といったところ。 【国 瑠美さん】私の周りも大体4人に1人。 【私 茂雄くん】うちは、半分くらいの学生が実家が医者。 【国 太郎くん】うちは半分いかないくらい。 【国 瑠美さん】医者の子じゃなくても、部活動ややり方次第でコミュニティーは築いていけるし、全然問題ないと思います。 ■女性の割合は? 昔より増えている? 【私 明子さん】昔に比べて、医学部の女子学生の割合はどんどん増えていますよね。うちの大学は、女子のほうが多い学年もあります。 【私 茂雄くん】うちの大学は、男女比6:4くらいかな。 【国 瑠美さん】私の大学では、男女比が2:1だから、まだまだかなあ。とはいえ、どこの医学部も女子が少なくてポツン、みたいな状況は減っているよね。 【私 明子さん】女性だから大変だったことは、これまで特にないですね。 【国 瑠美さん】うん。別に女子だからといって、メリットもデメリットも感じたことはないかな。良くも悪くも公平。婦人科系を扱うとき、女子のほうが女性の体をわかっている分やりやすいと思われるかもしれないけれど、一方で、私たちも泌尿器系を扱うわけだし。 【私 茂雄くん】僕らから見ても、女子と男子で差があるっていうことはないかな。女子がいるとがんばる男子がちらほらいるくらい(笑)。発言が増えたり、サボらなくなったり。議論や実験が進みやすく、スムーズに終わる気がする……。 【国 太郎くん】それはそうかも。でも、それは医学部に限らず、だろうね(笑)。