鹿児島・山形屋の再生ADR成立 負債圧縮、持ち株会社制
鹿児島県唯一の百貨店、山形屋(鹿児島市)は28日、経営再建に向けた私的整理の一種「事業再生ADR」が成立したと発表した。同日の債権者会議で全17取引金融機関が事業再生計画に同意した。貸出金を株式に切り替える「債務の株式化」で総額約360億円の負債を圧縮し、持ち株会社制への移行で企業統治を強化するとしている。 計画によると、デジタル化や業務見直しにより、現在より多くの人員を売り場に配置し、百貨店の強みである対面接客に力を入れる。人員削減や早期退職の募集は予定していない。 ADR手続きを進めるのは山形屋のほか、百貨店4社と食品スーパーを展開する山形屋ストアなど計17社。