顧客の声を取り入れてリニューアルした商品が〈売上60%増〉を達成!宮崎発の自然食品通販「タマチャンショップ」のコミュニティ活用術【対談】
宮城県都城市に本拠を置くネット通販の自然食品店「タマチャンショップ」。運営会社の「有限会社九南サービス」は、オンラインコミュニティ「タマリバ」の運営も行っています。本記事では『コミュニティドリブン経営 ファン起点で広げるビジネスの新潮流/著者:小父内信也氏』(幻冬舎)より一部抜粋し、幅広いファン層に愛されるタマチャンショップのコミュニティ活用術を対談形式でご紹介します。 【早見表】年収別「会社員の手取り額」
商品開発で大切にしているのは、ビジョンのプロダクトアウト
小父内 宮崎発のネット通販「タマチャンショップ」を運営する有限会社九南サービス。同ショップは、楽天市場で何度も表彰されており、幅広いファン層に愛されています。しかし、そんなタマチャンショップも一時は赤字が続き、事業を畳む覚悟までしたといいます。多くの苦難を乗り越えてきた陰には常に支えてくれるファンの存在がありました。事業の成長を加速するコミュニティ運営のポイントや未来の姿について、田中代表(通称キャプテン)とコミュニティを切り盛りする佐々木さんにお話を伺っていきたいと思います。まずはタマチャンショップ全体のマーケティング戦略について、田中代表から教えてください。 田中代表(以下、キャプテン) タマチャンショップは全体のマーケティング戦略があるというよりは、ビジョン経営を軸にしています。我々には「食のワンダーランドをつくる」というビジョンがあり、その中で「美と健康を楽しめる世界をつくる」というコンセプトを掲げています。ビジョンをプロダクトアウトし、自分たちの作品をたくさん作ってお客様に提案していくというのが基本的な方針です。マーケットインというよりも、自分たちが好きなものや世の中にあったらいいなと思う商品を開発して作っています。 私が入社した当初は、ビジョンなどはあまりなく、とにかく売れるものを作って売り上げを伸ばすという考え方だったのですが、赤字が続いてうまくいかない時期がありました。そこで、思い切って本当に自分が好きなお店をつくろうという方向に舵を切ったのです。そこがタマチャンショップのターニングポイントになりましたね。 小父内 それは思い切りましたね。何かきっかけがあったのですか? キャプテン 通販という世界は競合も多いですし、売り上げを伸ばそうとしていると段々と面白くなくなってしまって、事業をやめることを考えた時期もありました。その時に、1年間自分の好きなお店づくりをして、それで結果が出なかったら本当にやめようと思って、思い切って舵を切ることにしました。その結果、1年で劇的に風向きが変わり始め、自分がつくりたいお店をつくるという方向性で頑張ることに決めたのです。 その時に、どのような想いで自分たちのお店を運営していくのかというコンセプトを考え直してお客様に伝えたところ、多くのお客様から共感していただき、そこから徐々に自分たちの商品を受け入れてもらえるようになっていきました。そこからはずっと変わらずに、自分たちが作りたいものを作り続けてきましたね。
【関連記事】
- 「親が亡くなったら、真っ先にコンビニへ走る」が新常識!相続手続きで困らないためにやるべき、たった一つのこと【税理士が解説】
- ムダに長いメール、送っていませんか?「贅肉だらけの文章」を「スリム&印象のよい文章」にする方法【大東文化大学名誉教授が解説】
- 大谷翔平選手がホームランを打つと「日経平均株価」が上昇!? …「景気回復」を示唆する“身近なデータ”【解説:エコノミスト宅森昭吉氏】
- 人が集中して話を聞けるのは〈4秒〉まで…“相手に伝わらない”を回避する「飽きられない話し方」の極意【大東文化大学名誉教授が解説】
- 3年間で数百億円の売上増・想定外の倒産危機も回避…「超レジェンド級顧問」の事例から学ぶ、現場が認める顧問の働き方【プロが解説】