ステーブルコイン登場に一歩前進か──JVCEAが名称変更と電子決済手段取扱いを発表
暗号資産交換業および暗号資産関連デリバティブ取引業の自主規制団体JVCEAは10月25日、名称を「一般社団法人日本暗号資産等取引業協会」に変更したと発表した。従来の「日本暗号資産取引業協会」に「等」が追加された(英語名の「Japan Virtual and Crypto assets Exchange Association」はそのまま)。 変更は金融庁から、資金決済法第87条に規定する電子決済手段等取引業等に係る認定資金決済事業者協会として認定されたことによるもの。従来に加えて、電子決済手段等取引業および資金移動業ならびに暗号資産等関連デリバティブ取引業の自主規制団体を兼ねることになるという。
ステーブルコインの自主規制団体
資金決済法が定める「電子決済手段等」とは、日本ではいわゆる「ステーブルコイン」を示す。つまりJVCEAは、ステーブルコインの自主規制団体を兼ねることになった。 ステーブルコインは、グローバルでは時価総額が1700億ドルを超え、暗号資産取引に使われるほか、自国通貨が不安定な新興国などでは決済手段、さらには価値の保存手段としての用途が拡大している。 日本では2023年6月に改正資金決済法が施行されて以降、企業間決済の効率化、自社経済圏の活性化など、さまざまな観点からステーブルコイン発行を目指す動きが活発化している。 今回、JVCEAが日本暗号資産等取引業協会に名称を変更し、ステーブルコインの自主規制団体となったことは、いよいよ日本でもステーブルコイン登場の日が近づいていると言えるだろう。 |文:CoinDesk JAPAN編集部|画像:日本暗号資産等取引業協会のWebサイト(キャプチャ)
CoinDesk Japan 編集部