“21世紀駅伝王者”コニカミノルタ、宇賀地強新監督のもと再スタート 必要な走りとメンタルとは【東日本実業団駅伝】
今後故障者などが出なければ、インターナショナル区間の2区以外の前半区間に米満怜(26)、名取燎太(26)、宮下隼人(25)の起用を予定している。 米満は20年の箱根駅伝1区区間賞選手。今春宇賀地監督が3年ぶりにキャプテン制度を復活させたとき、自ら手を挙げた積極性のある選手だ。「駅伝が近くなってきて、責任を背負えるようなってきました」と宇賀地監督。名取は高校3年時に全国高校駅伝1区で区間賞を取った選手。「駅伝はどんな流れの中でも崩れません」 宮下は大学2年時に箱根駅伝5区(山登り区間)で区間賞。「練習ではコニカミノルタが全盛時だった頃と同じレベルのトレーニングができています。東日本で殻を破るパフォーマンスをして、さらに高みを目指してほしい」。 チーム全体が夏までは、思った結果が出ず、「良い流れを作れなかった」。それでもやるべきことは、継続して行っていた。10月の最終合宿では「集中してトレーニングができ、かなり上向いてきた」という。 「故障者や体調不良者も出ているので、8位に余裕では入れるとは思っていません。自分たちの力を出し切って初めて、勝ち取ることができる。ミスがあれば目標に届かないこともあり得ますから、チーム全体として緊張感を持ってやっています」 今年は東日本地区のニューイヤー駅伝出場枠が、前回の“12”から“10”に減っている。走り始めてプレッシャーと感じないように、良い展開も悪い展開も想定するなど、「頭の準備もしっかりしていこう」と選手たちと話している。 監督としての初陣に、抜かりはなさそうだ。 ■「オレが何とかしてやる」という気概 だが、近年の選手は個人種目で良い記録を持っていても、駅伝で悪い展開になったときに力が出せない。コニカミノルタが駅伝で低迷しているのも、そこに一因があったと宇賀地監督は感じている。 「実力、実績もなかったことが大きいのですが、思考の部分の準備、アプローチがやり切れていませんでした」