滋賀出身「シナリオアート」半泣きしたBIGCATでワンマン
滋賀出身の3ピースバンド
滋賀出身「シナリオアート」半泣きしたBIGCATでワンマン THEPAGE大阪
男女ツインボーカルでファンタジックな世界や物語(シナリオ)を奏でながら、聴く人を優しく包み込む“シェルター”のような「シナリオアート」。滋賀出身のハヤシコウスケ(Gt/Vo)、ハットリクミコ(Dr/Vo)、ヤマシタタカヒサ(Ba/Cho)からなる3ピースバンドだ。昨年11月、同じ関西出身のKANA-BOONとコラボした、アニメ「すべてがFになる」のOP/EDスプリットシングル「talking/ナナヒツジ」で印象的な世界観を表現した彼らが9日、そのイメージを一新するかのようなMini Album 「dumping swimmer」をリリース。「優しさだけでは誰かを守れない。強くなるために一度全部ぶっ壊してまた始めたかった」とハヤシコウスケは言う。6月から1年ぶりに全国ツアーを行うことも決まった。7月8日には大阪・心斎橋BIGCATでワンマンライブも開催する。地元関西に帰ってきたシナリオアートのボーカル2人に目指す音楽、ニューアルバムやライブへの思いを聞いた。
歌詞はほんまに最後
ハヤシコウスケ(以下”コウスケ”):シナリオアート、ギター/ボーカルのハヤシコウスケです。 ハットリクミコ(以下”クミコ”):ドラム/ボーカルのハットリクミコです。 ──はじめまして。関西出身ということで皆さんのことはとても気になっていました。 コウスケ:はい! 滋賀県で結成された3人組バンドです。ベースのヤマシタ(タカヒサ)と僕コウスケが高校の先輩後輩、軽音楽部のつながりで最初は5人で活動してたんですけど、2011年に同じ滋賀県で活動していたハットリクミコを迎えて今の形になりました。 ──「シナリオアート」って素敵な名前やなあって思います。そもそもの由来は? コウスケ:バンドを始めるときに、「シナリオ」と「アート」の合わさり方がすごくいいなって。「シナリオアート」って言葉は造語なんですけど、その名前をつけたことによって、シナリオとアートを意識し始めて。そこから物語調だったり、シナリオを描くようにお話を作っていくような曲ができてきたり、アートっていう部分でも自分らが知らんかったいろんな表現方法でやってみようということにつながったかなって。 ──そうなっていったきっかけの曲というか、印象的な曲はありましたか。 2人:「ハジメマシテ」かな。 コウスケ:メジャーデビューアルバム(2014年1月リリースの「night walking」)に収録されてるんですけど、その曲はお話調で女性と男性の目線、会話劇みたいな楽曲で、男女ツインボーカルでそれがうまく表現できていて…… クミコ:女性を私が歌って、男性をコウスケさんが歌って。 コウスケ:そう、それで会話したりして、物語が進んでいくっていう。 ──なるほど、確かに歌詞がそうですね(「はじめまして。君の名前は?」尋ねられて私は消え入りそうな声で「はじめまして」そう答える……)。その感じができてからこれまで、どんなバンド観、どんな音楽を目指してきましたか。 コウスケ:音楽観で言うと、真ん中に歌があって歌のキャッチーさ……ちゃんとすぐに入ってくるメロディーを一番中心に置いて、その後ろのバックサウンドをどれだけ面白くできるか、常に試したり挑戦しています ──そしたらメロディーを先に作る感じですか? コウスケ:いや、バックサウンドから作ります。 クミコ:メロディーは後で。 コウスケ:歌詞はほんまに最後。その曲の持ってる世界観を歌詞で表現していくってことが多いです。セッション中に、“この曲は冷たい”とかまずそういう感触から話す。 クミコ:そう、どういう感じっぽいかなって3人で話す。 コウスケ:暗いか明るいか、どういう景色が見えるか、だんだん曲の世界が肉付けされていってどういうことがその中で起こるかっていうことを話し合って、曲になっていきます。