若手俳優の活躍が素晴らしかった…大橋和也がもたらす”陽”の空気とは? ドラマ『民王R』最終話考察レビュー
ベテランから若手へのバトンパスが見事
老若男女の役を見事演じきった主演・遠藤憲一をはじめ、金田明夫、山内圭哉、岸部一徳というベテランたちがありったけの包容力で、未来の才能の開花を受けていた。 泰山→冴島、カリヤン→マルちゃん、新田→キャットと、わかりやすく、ベテランから若手に世代のバトンを渡す様が見えるのがとてもよかった。それにしても、よくよく考えたら、公安の新田⤴さんってすごくない!? プライベート(育児)と仕事(公安)をミックスさせつつ結果を出す、パーフェクトな働き方をしている気がする。 翔君役の菅田将暉がナレーションのみで終わったのはほんの少し残念だが、それはそれで翔君はスペインで頑張っているんだろうと、思いを馳せることもできた。それに、ハッピーエンドに見えて、どうやら、まだ陰謀は続くようだ。 ラスト、入れ替わりの不穏な電波が、泰山だけではなく、カリヤンや冴島、マルちゃん、そして国会全体にビビビと走っていた。ああ、いつ誰が誰と入れ替わるかわからない。日本は超不安定。続編とはいかないまでも、もう一波乱R(アール)かもしれない!? あれっ、あいたたた。この原稿を書いているまさに今、キーンという音と、頭痛が。ま、まさか…? 【著者プロフィール:田中稲】 ライター。アイドル、昭和歌謡、JPOP、ドラマ、世代研究を中心に執筆。著書に『そろそろ日本の全世代についてまとめておこうか。』(青月社)『昭和歌謡出る単 1008語』(誠文堂新光社)がある。CREA WEBにて「田中稲の勝手に再ブーム」を連載中。「文春オンライン」「8760bypostseven」「東洋経済オンライン」ほかネットメディアへの寄稿多数。
田中稲