パリ五輪でプレーする石川。２季目のイタリアで成長を続ける（撮影・川口良介）

バレーボール女子でパリ五輪代表の石川真佑（24）＝ノバラ＝が4日、イタリア1部リーグ・セリエAが今週末に開幕するのを前にオンラインで取材に応じた。フィレンツェから昨季4強の強豪に移籍して迎えるイタリア2季目。「高いパフォーマンスを安定して出さないと」と、4年後のロサンゼルス五輪へ向けて自らを磨く意気込みを示した。 石川が表情を引き締めた。「レベルが上のチームで一人一人のプレーの質が高い。しっかり結果を残していかないと」。 昨季はフィレンツェでリーグ全体10位のスパイク得点341と結果を残したが、チームは10位に終わった。移籍したノバラは昨季4強で「常にいいパフォーマンスを出さないと代えられてしまう」と危機感を抱きつつ「スパイクミスを減らして効果率、決定率を上げていく。自分の強みの守備ではサーブレシーブをどういう状況でも安定させたい」と意気込む。 東京、パリの両五輪はともに1次リーグ敗退と悔しさを味わった。ロサンゼルス五輪へ「代表を引っ張り、勝たせられる選手になっていかないと」と自覚を示した。 兄・祐希（ペルージャ）は年々ステップアップして日本代表を引っ張っている。真佑もイタリアで自らを磨き、個の力の向上を目指す。（只木信昭） ■石川　真佑（いしかわ・まゆ）　2000年5月14日生まれ、24歳。愛知県岡崎市出身。兄で男子日本代表の祐希らの影響で小3で競技を始め、長野・裾花中3年で全国中学選手権を制して最優秀選手賞。東京・下北沢成徳高では1年時に高校総体と春の高校バレーの2冠。19年にVリーグ・東レに進み日本代表初選出。U21世界選手権、アジア選手権で優勝し、ともにMVPを獲得した。23－24年シーズンはイタリア1部リーグ・セリエAのフィレンツェでプレー。東京五輪、パリ五輪代表。174センチ、65キロ、最高到達点300センチ。 ★ノバラ イタリア1部リーグ・セリエAのチーム。現在はチーズで有名な食品会社がメインスポンサーで、正式名称は「イゴール・ゴルゴンゾーラ・ノバラ（Igor　Gorgonzola　Novara）」。1984年、イタリア北部のノバラ州で創設。2001－02年シーズンにセリエA1に昇格し、ノバラ市に本拠地を移動。同年から3季連続でリーグ準優勝し、16－17年シーズンにリーグ制覇。優勝1度、準優勝8度。昨季は4位。18－19年チャンピオンズリーグ優勝。日本が銀メダルを獲得した今年6月のネーションズリーグで優勝したイタリア代表のサラ・ボニファシオが所属する。 ★セリエA（女子）とは

イタリア1部リーグ。トルコリーグと並んで女子の世界最高峰とされ、強豪国の代表選手が多数所属する。1946年創設。最多優勝はラベンナの11度で、ベルガモの8度が続く。今季は14チームが参加、レギュラーシーズンの上位8チームが準々決勝に進む。日本代表はノバラの石川のほか、昨季優勝のイモコにセッター関菜々巳、ミラノにリベロの福留慧美が今季から所属する。