液状化、被害住宅に120万円 自治体支援も引き上げ、能登地震
政府は22日、能登半島地震の復旧・復興支援本部で、液状化被害を受けた自治体が再発防止に取り組む際に、国の補助率を通常の4分の1から2分の1に引き上げると表明した。併せて、傾斜した被害住宅の修復などに最大120万円を補助する方針を打ち出した。自治体負担分も地方交付税で手厚く賄い、早期復旧を後押しする。 国土交通省の推計では、液状化被害は新潟、富山、石川3県で約1万5千件(2月28日時点)に上る。 国交省の「宅地液状化防止事業」を拡充し、被災した宅地と、近隣の下水道や道路といった公共施設を一体的に補強することなどを条件に、国が自治体に交付金を配る。2011年の東日本大震災後に創設され、16年の熊本地震でも国の補助率を2分の1に引き上げた。 液状化は水分を多く含んだ砂質の地盤が地震の揺れで液体のように流動化し、地盤沈下などを起こす現象。対策として、道路と宅地の境界に壁を埋め込んだり、地下水位を下げて地盤の強度を高めたりする工法がある。