尿もれを自分で治す「朝トレ」とは？

更年期になると多くなる尿もれの悩み。その原因のひとつが骨盤底筋の衰えだ。そこで、尿もれの改善のために習慣にしたいのがトイレで行う「朝トレ」。その方法を、女性泌尿器科医の二宮典子先生に教えてもらった。

Q. 尿もれを自分で治す方法は？

A. まずは「朝トレ」から！ 「毎日の習慣にしてほしいのが『朝トレ』です。それは朝一番のトイレで尿を出しているとき、その尿を故意に止めるトレーニングです。ポイントは朝の尿がしっかりたまっている状態で行うこと。 また止めるタイミングは最後のほうで、いったん止めたら、体の力を抜いてから最後に残った尿をじわっと出して終わります。また、日頃からトイレに入って座ったとたんに出すのではなく、座って1回深呼吸をしてから、意識的に出すことを習慣にすることも大切です。 こうすることで、骨盤底筋が鍛えられて、尿のコントロールもしやすくなります。ほかには、骨盤底筋エクササイズが大切で、横にならなくても、信号待ちや電車で立っているとき、家事や仕事で座っているときでも、思いついたときに、お尻の穴と腟をギュッと引き締めるエクササイズを一日何度も行いましょう」（二宮先生）

「朝トレ」とは？

●「朝トレ」とは？ 朝一番の尿を出しているとき、最後のほうでキュッと一度止める。そして、体の力を抜いてからじわっと出しきる

次回は、更年期に女性ホルモンが減るとともになりやすい骨粗しょう症の対策について教えてもらう。 【教えてくれたのは】 二宮典子さん 女性泌尿器科医。二宮レディースクリニック院長。泌尿器科専門医・指導医、性機能専門医、漢方専門医。最近注目されているフェムケアやGSMにいち早く取り組み、婦人科、泌尿器、性機能、外見のコンプレックスなどの、相談しにくい悩みにも対応。下ネタ医療系YouTuberとしての顔も持ち、若い世代から更年期世代、シニアまで幅広い層に人気 イラスト／かくたりかこ　構成・原文／山村浩子