ウォーキングは有酸素運動なのか?
ウォーキングは、はじめやすくてメンタルヘルスにも効果があります。 多くの人がパンデミックの最中に毎日ウォーキングすることをルーティンにしていましたが、私もその1人です。 結果的に、生活が大幅に改善したので、私はこの習慣をやめるつもりはありません。しかし、ウォーキングは身体に対して有酸素運動と同じぐらい十分な効果があるのでしょうか。 その答えは複雑です。 ウォーキングは、ある面では有酸素運動と同じ効果があります。カロリーを消費し、心拍数を上げ、毎週の推奨運動量に加算されます。 一方で、ランニングや激しいエアロビクスのクラスと同じように心肺フィットネスを向上させることはありません。 持久力を向上させたいなら、ウォーキングだけでは不十分です。
ウォーキングとランニングをカロリー消費量で比較すると
時間当たりのカロリー消費量は、ランニングの方がウォーキングより多くなりますが、距離を考慮すると、どちらも同じぐらいです。 Runtasticのこの計算機は、体重150ポンド(約68kg)の人が1マイル(約1.6㎞)歩くと82キロカロリー、走ると115キロカロリーを消費すると見積もっています。 最大の違いは1時間あたりのカロリー消費量です。 同じ体重150ポンド(約68kg)の人の場合、ウォーキングは1時間あたり261キロカロリー、ランニングは714キロカロリーを消費します。 どちらの計算にも、歩行速度は1マイル20分(時速3マイルまたは時速4.8㎞)、走行速度は1マイル10分(時速6マイルまたは時速9.6㎞)の事例を用いました。 速度が速いほど、カロリー消費量は多くなります。 したがって、カロリーを消費することが目的なら、ランニングはウォーキングの半分の時間でより多くのカロリーを消費します。 しかし、ウォーキングのほうが好きで時間に余裕があるなら、どちらでもいいでしょう。
ウォーキングは「激しい」有酸素運動の代わりにはならない
運動には強度のレベルがいろいろあり、どのレベルにもそれぞれの利点があります。 ウォーキングは非常に軽い有酸素運動だと思いますし、ジョギングは中程度の運動で、高強度の有酸素運動は全力疾走やレースなどです。 どれも身体に良いことですが、目標によっては、全部する必要はないかもしれません。 たとえば、速く走れるようになりたいなら、中程度の有酸素運動(スローランニング)をたっぷりして、さらに、それより強度の運動(スピードワーク)も多少する必要があるでしょう。 VO2maxなどの指標で測定される持久力を向上させたいなら、これらの強度でトレーニングする必要があります。 一方、生活の中で身体を多少動かそうとしているだけで、上達することに興味が無い場合は、ウォーキングのような低強度の運動で十分かもしれません。 主要な保健機関(疾病管理予防センター、世界保健機関、米国病院協会を含む)によると、一般に週に最低150分間の「中程度の」運動あるいは75分間の「激しい」運動を推奨。 激しい運動を1分間すると、中程度の運動を2分間したことに該当するというコンセプトで、両方を組み合わせることができます。 では、ウォーキングはこの推奨される運動のどのあたりに該当するのでしょうか。 アメリカ心臓協会は、中程度の運動を心拍数が最大値の50~70%になる運動と定義し、激しい運動を心拍数が最大値の70~85%になる運動と定義しています。 ウォーキングは一般的に中程度の範囲に入るので、ウォーキングする時間の長さを2倍にすると、激しい有酸素運動をしたことになります。