鎌倉市長と人気カフェの訴訟合戦 松尾市長「不法占拠の認識ない」と釈明
映画のロケ地で知られる人気カフェ「ヴィーナスカフェ」(鎌倉市坂ノ下)の経営者が同市の松尾崇市長が週刊誌の取材にカフェを「戦後のどさくさ紛れの不法占拠者」と発言し名誉を傷付けられたとして松尾市長に損害賠償を求めて提訴した問題で、松尾市長は7日の定例会見で「カフェが(市有地を)不法占拠していたという認識は過去にも今にもない」と釈明した。 【写真で見る】鎌倉市が明け渡しを求めているヴィーナスカフェ 2023年4月発売の週刊誌は、市がカフェに立ち退きを求めている問題を取り上げ、取材を受けた松尾市長は「鎌倉に戦後のどさくさにまぎれて続いてきた施設があり、あの一帯もそう」と発言した。市はこれまでカフェの建物について「1956年ごろに鎌倉海浜公園のレストハウスとして市が建築した未登記の行政財産」と主張している。 この日の会見で松尾市長は取材を受けた状況について「自宅前で待っていた記者に30分ほど立ち話をした。取材という認識はなく、記事にされて驚いた」と説明。カフェについて「市と1年契約を(毎年更新し)結んでいるので、カフェがうやむやに建物に入っているという事実はない」との考えを示した。
神奈川新聞社