体臭の極限は戦場?【元傭兵に聞く】戦争のリアルが想像を絶する→「腐臭」や「体臭」など戦争につきまとう臭い…日常とかけはなれた体験談が話題【作者に聞く】
にしかわたく(@denguma4989)さんは「日本人傭兵の危険でおかしい戦場暮らし 戦時中の軍隊の真実編」の書籍を発売して注目を集めている。元傭兵の高部正樹さんから聞いた話をもとにリアルな戦争の現状がよくわかる作品だ。 【漫画】本編を読む 戦場では兵士の体臭や死体の処理、生き延びるための工夫など日常生活では考えられないようなことばかり。本作が誕生したきっかけや裏話などについて、にしかわたく(@denguma4989)さんにインタビューした。 ■「戦争は他人事」と割り切れない 本作は、元傭兵・高部正樹さんにインタビューをしてその内容を漫画にしている。その経緯について、作者のにしかわたくさんは「高部さんの話を漫画化するにあたって、編集さんが僕に声をかけてくれたのがきっかけです」と話す。 戦場での想像を絶するような体験談が描かれている本作。にしかわさんはこのような戦争の話について「毎回『嫌だな~』と思いながら描いています。連載が始まってそろそろ5年ですが、なぜわざわざ好き好んでこんな目に遭いに戦場へ行くのか、高部さんの気持ちがいまだに1ミリもわかりません」と苦い顔をする。また、「できることなら死ぬまでぬるま湯の中で生きていきたいと思っていたのに、高部さんのように物理的な距離をものともせず、自分から戦争に関わっていく人が目の前にいると、『戦争は他人事』と割り切りにくくなって困ります」と戦争の話を聞く前と後の自身の気持ちの変化も語ってくれた。 本作で印象に残っているエピソードを聞くと、「死体片付け」の話が一番強烈だという。「今回の本は臭いについての話が多くなりました。『腐臭』『体臭』、トイレの話も出てきます。人間はどこまで行ってもただの生き物で、戦争にはいろんな生物的な臭いがつきまとう。この作品に価値があるとしたら、その辺だと思います」と振り返る。 本作で紹介している元傭兵の体験談は、平和な日本では決して経験しないことばかり。戦争について詳しく知りたい方はぜひ読んでみてほしい。 取材協力:にしかわたく(@denguma4989)