ソノス初のヘッドホン「Sonos Ace」レビュー。高級機「AirPods Max」と聴き比べ
スピーカーを中心に展開してきたアメリカのオーディオメーカー・Sonos(ソノス)が、同社初のワイヤレスヘッドホン「Sonos Ace」を6月21日に日本で発売する。 【全画像をみる】ソノス初のヘッドホン「Sonos Ace」レビュー。高級機「AirPods Max」と聴き比べ Sonos Aceは、ノイズキャンセリングやヘッドトラッキングの機能を搭載する7万4800円(税込)の高級機だ。 今回は実機に触れながら、Sonos Aceがどんなユーザーに相応しいワイヤレスヘッドホンなのか考察する。
イヤホン全盛のいま、高級ヘッドホンを選ぶべき「3つの理由」
Sonos Aceは「アラウンドイヤー」とも呼ばれる、ゆったりとしたサイズのイヤーカップで耳全体を覆うスタイルのワイヤレスヘッドホンだ。 「AirPods」など左右独立型のワイヤレスイヤホンが主流になりつつある今、あえてワイヤレスヘッドホンを選ぶ理由はあるのだろうか? 筆者は大きなメリットが3つあると考えている。 (1)「いい音」が鳴っている方向が分かりやすい 1つ目はより豊かなリスニング体験が得られることだ。 良質な音楽や映画・ゲームのサウンドを再生すると、イヤホンよりもヘッドホンの方が音の定位、つまり「音が鳴っている方向」がつかみやすい。 さらに、定位に優れるヘッドホンは豊かな音の広がりの再現力が長けている。簡単に言えばヘッドホンの方が「いい音」の違いが明確に感じられる。 (2)まわりの騒音をキレイに消せる 2つ目は、アラウンドイヤーのヘッドホンは装着性能に優れている点だ。 耳全体をイヤーカップがカバーするので高い遮音効果が得られる。 その上、Sonos Aceは電気的な処理でリスニング環境周囲の騒音だけを消す「アクティブ・ノイズキャンセリング」を搭載する。この機能の出来がとてもよかった。 筆者は先日海外取材に出かけた際、飛行機の中にSonos Aceを持ち込んで試した。 ノイズキャンセリング機能をオンにすると、持続的に響く飛行機のエンジン音が気にならなくなった。 客室乗務員と話したい時には右側イヤーカップ側面のボタンを押せば「アウェアモード(外音取り込み)」に切り替わり、周囲の音を聞きながら自然に会話も交わせる。 (3)高級感のあるデザイン 最後は、ヘッドホンはユーザーの個性を主張するファッションアイテムにもなるという点だ。 ワイヤレスイヤホンにはAirPodsシリーズのように、多くの人が見てすぐにその製品であることが分かる、アイコニックなたたずまいの製品が少ない。 Sonos Aceは見た目に派手さはないが、スライダーのパーツに金属をあしらった上質なデザインを特徴としている。ビジネスシーンの装いとも合わせやすいだろう。