中田花奈、“Mの壁”を感じた1年目とアイドル時代以上の反響「麻雀ってこんなにみんなが好きなんだ」/麻雀・Mリーグ
2021年3月に日本プロ麻雀連盟のテストに合格してプロ入り。プロ雀士となって約2年10カ月でプロ麻雀リーグ「Mリーグ」という大きな舞台を経験することとなったBEAST X(ビーストテン=旧BEAST Japanext)・中田花奈(連盟)。デビュー11戦目で初勝利を飾ったものの、個人成績は▲261.3で35位に沈んだ。中田自身「すごく不甲斐ない」と振り返るも、後ろを向いてばかりではいられない。迫る開幕に備え「麻雀を打つことに集中し」経験を積んでいる。今期アピールしたい点について聞くと「昨年と変わったところを応援してもらえたらうれしい」という答えが返ってきた。 【映像】中田花奈、かわいく「がおー」な瞬間 ―まずは昨期の振り返りを。 中田花奈(以下、中田) 見ている方々が恐らく想像した通りの結果になってしまってすごく不甲斐ないです。今期こそ成績を残したいですね。「苦戦するだろう」と言われていましたし、プロ歴や、麻雀を覚えてから打った数も他の選手と比べてすごく少ないです。そういったものを“結果で見返したい”と思っていたのですが、なかなか成績には繋がりませんでした。 ―初勝利まで葛藤や苦悩もあったか。 中田 麻雀を変えようと思っていろいろと試行錯誤していましたがうまくいかなくて。それまでやってきたことを急に変えようと思ってもうまくいくわけないですよね。何半荘か、本当にもったいないことをしたなと思いました。みんなが出場したい中で自分が迷いながらその試合を使ってしまった感覚があります。 ―一方で、初勝利は意外と冷静に受け止めていたか。 中田 うれしかったですけど喜んでいる場合ではない成績だったので。まだ焦っていたので、純粋に喜べなかったですね。「やっと1勝、次だ!」という感じでした。 ―チーム内のコミュニケーションを振り返ってどうだったか。 中田 仲は良い方だと思います。チームの雰囲気は良かったです。チームが出来る前から、菅原千瑛さんはすごく優しい先輩という印象でした。RTDガールズトーナメントでお会いした時に「こんな素敵な人がいるんだ」と思っていました。同じチームになれたので最初から心を開いていました。私が「こんなことがあったよ」という話をすると、優しく包んでくれるので、本当に助けられています。 ―シーズン中は試合に出ない日でも足繁くスタジオに通っていた。 中田 登板させていただけるかどうかというのが直前にわかる状況でした。「登板してください」と言われにくくなるのは嫌だったので、スケジュールは全部抑えていましたね。今期の目標は登板させたいと思ってもらえる麻雀を打つことです。ほぼ毎日通っていることでチームが仲良くなれたのかなというのもあります。今シーズンもスケジュールは抑えています。 ―どうやって成績を上げていくかというところで、今取り組まれていることは。 中田 これまでは勉強会をいろいろな先輩にお願いしていたのですが、今はそれをやらないで麻雀を打つことに集中しています。勉強会で得られることもあるのですが、麻雀をたくさん打って得られるものを今は大事にした方が良いかなと思ったので。 勉強会というのは、私にとってもうちょっと先の話だと思っています。トップ目だったとしても、2着とどれくらい差があるトップ目かというところで(選択は)変わってきます。そういう意味でもたくさん打って経験を積まないと、勉強会で吸収できることも少ないんじゃないかなと。 ―Mリーガーとしていろいろなところでパブリックビューイングに参加したり、モバイルファンクラブを作ったりと、ファンとの交流の仕方が変わって来た。Mリーガーとしてファンと接し、乃木坂46時代と違いを感じるか。 中田 まだ麻雀でファンを作れていないという感覚はあります。(Mリーグの)「一気通貫ツアー」などで、私のファンだった方は見たことがありますが、内川(幸太郎)さんや(渡辺)太さんのファンの方を間近で見て、想像以上の熱量があると思いました。グッズをたくさん身につけていてアイドルと似ているところもあるなと感じながら、「この人の麻雀が好き」というのは、ビジュアルが好き、性格が好きというのとはまた違った観点で面白いと思いました。 ―ファンクラブを作った意図はどのあたりにあるか。 中田 Mリーガーになって今まで応援してくれていたファンとなかなか接点を持てない部分が気になっていました。お店を作っても、麻雀を打たない人はやっぱり足を運びにくいですよね。そういう意味で、昔からのファンとの距離ができていることを感じていたんです。 そんな中で、自分のことを発信してそれを喜んでくれる方がいる、あたたかい場所を作りたいと思いました。麻雀の話もX(旧Twitter)では書きにくいこともあるので、そこで発信ができたらと思っています。Mリーグを見て応援してくれるという人もいるので、自分の思いを素直に発信できる場所を1つ作りたかったんです。 ―鈴木たろう選手と同卓で視聴者から「師弟対決」というコメントも届いていた。 中田 対局後、Mリーグ以外のお仕事で会った時には、のほほんといつもの2人の感じで仲良くお話をさせていただきました。たろうさんはきっと、今までのように麻雀のアドバイスをするのは違うと思っているんだろうなと。“良きライバル”と言われるように頑張りたいですね。同卓した時はたろうさんを特別意識することはなく、とりあえず頑張るぞというか、“相手がカボチャに見える”と自分に暗示をかけたというか(笑)。誰と打つかということよりも、自分の麻雀に徹することに集中していました。 ―昨期のインタビューでは大きな手をアガって「ファンの方に喜んでほしい」と話していた。今期アピールしたいところは。 中田 本当は「8000オール!」とやりたいのですが、今はもうちょっと現実主義の麻雀になっていて(笑)。昨年と変わったところを応援してもらえたらうれしいです。「前はこういう風に打っていたよね」というところを見つけてもらえたら。 ―Mリーグに入って改めて感じた麻雀の楽しさはあるか。 中田 「麻雀って面白いな」という部分はもちろんありますし、Mリーグを見ている人はすごく多いので、アイドル活動をしていた時以上に声をかけていただけるんです。「麻雀ってこんなにみんなが好きなんだ」ということをより感じています。なにより熱いコメントをもらえるのは、みんなが麻雀を好きだからなんだなと感じました。 ―アイドル時代よりも声をかけられる機会が増えたのは意外。 中田 乃木坂46時代は若い方を中心に声援をいただいていたんですけど、今はタクシー運転手の方々に声を掛けていただく機会が増えました。「見てるよ」って言われると、やっぱりうれしいですね。 ◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。 (ABEMA/麻雀チャンネルより)
ABEMA TIMES編集部